第39話

参拾捌 合同任務―伍
569
2021/02/13 23:00
冨岡義勇side
鬼の言葉を聞いたあなたは、俺が今まで見たこともないほど怒っていた。
あなた

っ…

上弦ノ弐 童磨
上弦ノ弐 童磨
あっ!そろそろ時間だ!
上弦ノ弐 童磨
上弦ノ弐 童磨
またね!
ドンッ!!!!
鬼が消え、俺はあなたに駆け寄った。
呼吸が荒い。

その中でも、全集中の呼吸で止血をしているので、すごいなと思った。
冨岡義勇
冨岡義勇
解毒作用のある薬だ…
冨岡義勇
冨岡義勇
飲め…
俺が薬を手渡すが、あなたは咳き込んで飲めなかった。

その姿を見るだけで痛々しい。

俺は、居ても立っても居られなくなり、口に薬を含んだ。

噛み砕くと、一瞬の躊躇いを捨てて、あなたに口移しした。
あなた

んっ…

唇を離し、あなたの真っ赤になってる姿を見て、我にかえる。

あなたの唇の端から、少し薬が垂れているのを見て、ドキッとした。
冨岡義勇
冨岡義勇
……す、すまん//
あなた

……大丈夫です//

そして、俺はあなたを背負った。


一様、この薬は直ぐに効くと胡蝶が言ってたと思うが……
あなた

……

冨岡義勇
冨岡義勇
寝たか……
あなたは、寝息を立てていた。

空を見上げると、星が綺麗だった。


こうしてあなたを背負うと、あなたと出会った日のことを思い出す。

あの時も、俺が背負うとあなたは直ぐに寝てしまった。



すると、寝ていると思っていたあなたが呟いた。
あなた

……義勇さん

冨岡義勇
冨岡義勇
何だ……?
耳元で呟かれて、少しくすぐったい。
あなた

……………大好きです。

冨岡義勇
冨岡義勇
っ…!?//
俺は、驚いて、あなたを背負う手を少し緩めて、あなたの方を見た。

あなたは、寝息を立てて、すやすやと寝ていた。
あなた

………

冨岡義勇
冨岡義勇
……寝言か//
胸が高鳴った。

寝言だと分かっていても、嬉しい……

クスッと笑うと、走る速度を上げた。


つづく…

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