次の日の放課後、あなたの教室へ行き、あなたを説得するしか無かった。
祥生と共に歩いていくあなたの背中を見るのが辛くて誰にも相談できなかった。
正直、仲間達を巻き込むのも申し訳なかった。俺らの問題だ。また、誰かがあんな大事になってしまったら困る。
でも、そんな願いは叶わなかった。
その日、祥生はあなたあの屋上に連れてったのだ。当然あの日のままの屋上に刺激を受け倒れるあなた。
今すぐにでも祥生を殴りたかったがそれどころではなかった。
数時間後、目を開けたあなたはどこか辛そうな顔をしていた。
その顔を見ると、申し訳ない。このことしか考えられなくなった。
そしてその日から俺はなるべくあなたを見はってあの日の記憶から避けようと頑張った。でも叶わなかった。俺が目を離した隙にバットで後頭部を殴られ、再び記憶が飛んだ。
しかも今度は
もう、おかしくなりそうだ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。