夏帆「あなた〜」
あなた「あ、おは」
私は鉈高校、2年生の上杉あなた。
昔から喧嘩は強くてよく男の子と喧嘩してたら、いつの間にか怖いもの知らずの女になってしまっていた。
ナンパされることも多々あるけど、大体喧嘩に発展して目をつけられて、結局今ではこの辺では私の名前を知らない人はいないと言われている、知らんけど。
夏帆「ねね、きいてる?」
この子は私の親友の則本夏帆。
まぁ、喧嘩強い。けど、私よりは弱いかな。
可愛くて彼氏出来てもいいのに、なんでか出来ない。
夏帆「この間さ、って本当に聞いてんの?」
あなた「あー、で?」
夏帆「でって。あのね、ここの学校にイケメンいるじゃん??」
あなた「あーー。で?」
夏帆「はー?!そいつらがこの間さ、この地区1番の原高の奴らに喧嘩吹っかけられてボコしたらしいの!でも、それは中間で上層部のヤツらが今度乗り込んで来るって言う噂しってるかって聞いてんの!」
あなた「へーーー 」
夏帆「あんたね、毎回目つけられるんだから気をつけなよ」
あなた「大丈夫。なんとかなる。」
夏帆「もぅ!…あ」
あなた「ん?どした?」
夏帆「いやなんでもない。」
夏帆が一生懸命喋っていたのにいきなり私の後ろを見て黙る。気になって後ろを振り向こうとすると
夏帆「や!ダメダメ!」
あなた「は?なんで」
夏帆「いや、なんでって」
夏帆が喋ろうとすると
??「ねぇ、君ってこの間の」
後ろから声がするので、振り返ると
あなた「げ。夏帆最悪。」
夏帆「ごめん。」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!