第17話

拾陸
569
2021/10/05 07:00










走って、走って、走って。



やっと屋敷に着いた。




行きよりもずっと遠く感じた。









国峯(なまえ)
国峯あなた
……帰った!
獪岳
…良かったぁ……!
獪岳
どっ、どうでした?
国峯(なまえ)
国峯あなた
…記憶障害持ちだった……
国峯(なまえ)
国峯あなた
っでも大丈夫。…水柱さんが、兄が居たってことを証明出来るから。
獪岳
え、
国峯(なまえ)
国峯あなた
冨岡が、産屋敷と妻の会話を聞いてたんだって。兄についての会話を聞いたらしいから恐らく大丈夫。
獪岳
そうですか…
国峯(なまえ)
国峯あなた
っ後獪岳、今日はもう帰って。本部から出る時に視線を感じた。危険だ。
獪岳
は!?アンタは、
国峯(なまえ)
国峯あなた
いいからさっさと
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
国峯(なまえ)
国峯あなた
帰れ。
獪岳
…はい、
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ





国峯(なまえ)
国峯あなた
鴉飛ばそ、ちゃんと冨岡に届けてね。
国峯(なまえ)
国峯あなた
私の命が掛かっているんだから。


鴉「カァァ!ワカッタァ!」



改めて、懐いてくれて良かった…


国峯(なまえ)
国峯あなた
さてさて、次は…



何人かに吹き込みたい。獪岳は私と結構な頻度で接触しているから、獪岳にやらせるのは危険だ。
誰に吹き込もうか。




国峯(なまえ)
国峯あなた
う~ん……
国峯(なまえ)
国峯あなた
あ、そうだ。無惨。



無惨は貿易会社の娘さんと夫婦としてやっているらしい。無惨に頼めば、世間にかなり広まるのでは?



国峯(なまえ)
国峯あなた
でも駄目だな。無惨が鬼だし…笑
国峯(なまえ)
国峯あなた
よっし、とりあえず頑張ろー。






ガラガラッ



冨岡義勇
国峯ッ、
国峯(なまえ)
国峯あなた
いらっしゃ~い。
冨岡義勇
どうしたっ何か、分かったのか?
国峯(なまえ)
国峯あなた
今さっき日の呼吸の末裔と話してきたの。産屋敷についてを。
冨岡義勇
っそれで?
国峯(なまえ)
国峯あなた
でも、駄目…だった。記憶が無いのよ。
冨岡義勇
記憶…。鬼が襲ってきた事も、か?
国峯(なまえ)
国峯あなた
……恐らく。
国峯(なまえ)
国峯あなた
でも!
冨岡義勇
国峯(なまえ)
国峯あなた
冨岡は聞いたんだよね。産屋敷夫婦が兄について、話してたのを、
冨岡義勇
ああ。
国峯(なまえ)
国峯あなた
…あのね。私は藤襲山に鬼を飼っているのは、選別の他にも鬼を利用する為だと思うの。
国峯(なまえ)
国峯あなた
今回の、兄を殺したのも産屋敷が飼っていた鬼を放ったのかもしれないのよ。
冨岡義勇
は………
冨岡義勇
いや、そんな……でも、
国峯(なまえ)
国峯あなた
でも、有り得ると思わない?
国峯(なまえ)
国峯あなた
世間からの糾弾を恐れて鬼の存在を隠すために山に閉じこめ、利用したい時に使い、いつの間にか世間から鬼が消えるようにした…。
冨岡義勇
…辻褄が合う……




ダンッッ!!



国峯(なまえ)
国峯あなた
………

冨岡が床を悔しそうに叩く。


冨岡義勇
そんな……は、ははっ、
冨岡義勇
一族の汚点を濯ぐ為に大義名分を利用して、無意味な選別を開催したのか……。
国峯(なまえ)
国峯あなた
……冨岡、
国峯(なまえ)
国峯あなた
今は情報を集めるしか無い。……今私が言った事はほぼ確信に近いが憶測の域を出ない。
国峯(なまえ)
国峯あなた
完全な物にして広めなきゃ駄目だよ。
そして守ろう。自分も仲間も。
冨岡義勇
…(そうだ、錆兎の命を繋げるのは…俺だけだ。自分を守って、想いを、命を繋がなければ…。)
冨岡義勇
分かった。











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