第14話

俺は俺に縛られている。
999
2018/07/24 14:49





俺は正しく__












“あやつり人形だ“






でも、誰が操ってるかって?






それは、“俺自身“。





みんなは俺にこう言う。







“ヒョンはいつも真顔で平常心だから、何考えてるかわかんないですㅎㅎ“






“오빠は時々何考えてるかわかんない時があるよ~“









そんなの自分でも分かっているし、承知の上だ。









だけど、こんな自分の性格を変えられないのもきっと“自分自身“という人間に呆気なく操られているからなんだろう___









人は自分が分からなくなると直ぐに自分を捨てたがる。





だってその方が、早く答えを出せるだろう?







“諦め“という答えが___









そんな考えしか出来ないのも、自分が弱くて腐ったような性格をしているからかもしれない。







もう自分が元に戻りたいと言っても、積み重ねてしまったものは取り返すのに何年かかってしまうのだろう___











きっと自分の寿命を合わせても足りないくらいなんだろうな__









俺はいつも自分が分からなくなるとしばらくの旅に出る。







俺の旅というのはすごく短い距離の旅___









いきつけの公園があるんだ___











いつもその公園で、缶コーヒーを買って月を眺める。









今日も変わらずそこへ行くと、今日は先客がいたみたいで__








今日はいいかな、そう思ってUターンして帰ろうとした時、








『あのッ……1人……ですか…?』






ユ ン ギ🐭
ユ ン ギ🐭
あ、え?俺?





『は、はい……』
ユ ン ギ🐭
ユ ン ギ🐭
あ、まぁ……ひとり……





『そう……ですか……』







こいつ、俺に聞いといてなにも言わないじゃんか……







『よく……ここに来てらっしゃるんですか?』






ユ ン ギ🐭
ユ ン ギ🐭
あぁ、まぁな。





『そうですか……私もここからみる景色がとてもよくて通ってるんです…』






ユ ン ギ🐭
ユ ン ギ🐭
………ここから見る景色は確かに綺麗だよな






『はい……まるで、自分が見落とした“なにか“があの月から反射して見えるみたいで……』












なんだよ。こいつも____













“俺とおんなじじゃん。“___









『ッて……すみませんㅎㅎ変なこと言って……』








ユ ン ギ🐭
ユ ン ギ🐭
いや、俺もそう思うよ。






まるで、月が自分が見落とした“なにか“を映し出してくれるって………









たしかにな………












でも、俺が見落としているものってなんだ…?











俺も知りたいよ___










そして、自分で自問自答する性格もなおしたい__










ユ ン ギ🐭
ユ ン ギ🐭
なぁ、








“今日はもうすこしだけ一緒にいてみてもいいですか“_____









❦ℯꫛᎴ❧

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