「 あなたちゃん今日遊ばない? 」
「 ……ねぇ、何で反応してくれないの 」
「 愛想悪いね、もう知らない 」
私を見る周りの人達の目が、凄く怖かったのを覚えてる
こんな私でも昔は人懐っこかった
自ら友達を遊びに誘ったり
クラスの誰とでも話せたり
そんな私が大きく変わったのは中学三年生の時
「 私の彼氏とんなよ 」
トイレで親友に、人生で初めて頬を叩かれた
『 私、何もしてないっ! 』
親友は、私と自分の彼氏が
楽しく廊下で話し込んでいたのが気に入らなかったらしい
「 ずっと我慢してたけど、もう限界 」
『 ただ話してただけだよ! 』
「 …黙れよ尻軽女!!…死ね! 」
親友のそのたった一言で
私は誰とも話さなくなった
親友に、私が人の彼氏を奪う尻軽女だ、と広められて
噂は数日ほどで学校中に広まった
そして数ヶ月後、
私はストレスで、声が出なくなった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。