朝ごはんを食べ終わって気がついた
「蓮、大学は?」
蓮「最近サボり気味、今日は午後から」
「じゃあ帰って準備しないとね」
そう言うと蓮は嬉しそうに笑う
蓮「怒ってんの?」
「怒ってないよ」
蓮「あなたは?午後何すんの?」
「えー。」
特に何も無い
頭をフル回転させても出てこない
蓮「よし、連行」
蓮はリュックを背負って
私の鞄を持って嬉しそうに玄関に歩いていった
「蓮!鞄それじゃない」
蓮「違うの?」
ちゃんと筆記用具が入ってる鞄を手に取り
玄関を出た
蓮「俺が閉める」
わたしたばかりの鍵をさして
ガチャッとひねる
それだけで満足そうな君がとっても愛おしい
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!