家に着いても起きる気配が全くしない。
とりあえずソファにあなたを下ろす。
しばらくすると
『ん…ん、、』
ゆっくりとあなたの瞼が上がっていく。
「あなた…?」
『けんと、?…なんで、ここ、』
「みっちーん家から連れて帰ってきた。」
『なんで、?』
「ごめん。」
『え…』
「あなたのことなんにも考えへんくて。傷つけた。」
『っ…私も、ごめん。怒りすぎちゃった。』
「ちょっと怖かった。笑」
『ごめんなさい。』
「あとな、那須ってやつ。男やで?」
『え…女の子じゃないの?』
「ちゃうよ。クラスの那須さんじゃない。男。」
『っ、、そうだったんだ。』
「不安になったん?」
『当たり前じゃん。他の子のほうがいいって言われたんだもん。』
「おれはあなただけやもん。あなたしか好きちゃう。」
『ね、けんと。ぎゅってしてほしい。』
「えーよ。いくらでもしたるっ!」
「ぎゅ〜〜っ」
『ちょ、くるし、』
…
「めっちゃ探したんやで!」
『だから、ごめんって』
「ほんま、…余計な心配させんなや。」
『…はぁい。』
「あなた、ちゅー!」
『しません!』
「なんで?!ええやん、」
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ぱっぱかぱーん!
㊗️50話✨🎊✨
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!