幼馴染だったあなたと、付き合い始めて3ヶ月。
でも、今までの長い幼馴染の期間があったからか、全然、恋人みたいなことができない。
『駿ー、ジュース取ってきて』
「はいよ」
今日は俺ん家にあなたが遊びに来てる。
冷蔵庫からオレンジジュースを取り出し、ふたつのコップに注ぐ。
「どーぞ」
『ありがと』
ふと思った。
" 俺たちはいつ、キスできるんやろ。 "
ようやく手を繋げるようになったくらい。
キスなんてまだ早い、とは思うけど。
俺も男だから、もうちょっと触れてみたい。って言うのが本音。
少しでも距離近づけようと思い、
「隣、座ってええ?」
と、あなたの横に座る。
『え、あ、うん。』
普段からよく話すほうじゃないけど、一段と何も話さないから、ちょっと気まずい。
『…なんか、いつもより、近いね』
やっとあなたが口を開いた。
「、、嫌やった?」
『全然、嫌ではない…けど』
「けど、?」
『なんていうか…ちょっと恥ずかしい。笑』
頬をうっすら赤くさせてこっちを見てくるあなたがすっごい可愛ええ。
「なぁ、、、」
「もうちょっと、近づいても、ええ?」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。