いつもすんなり受け入れるあなたを見て、
もやもやでいっぱいになる。
余裕そうだな……
そんなことを思うと、
胸がいっぱいいっぱいになる。
こんな感情は…知らない。
あなたの言葉にびっくりして、
自分の顔が赤くなってることに気づく。
俺だけ焦って…何してんだろ…
自分のやってることに
今更後悔する。
傷つきたくない。
俺は自分のことしか頭になかった。
ごめんやりすぎたって、
あなたの言葉を遮って離れた。
聞きたくないことを聞いた。
そして恐らく、聞いて欲しくないことを聞いた。
悲しそうな顔をするあなたを
直視出来ずにいた。
あなたはずっと黙っていた。
あなたは…俺の事どー思ってんだろ…
なんて考えてたけど、
考えたくなくなった。
部屋を出ようとして止められた。
泣いてるあなたを見て、
また胸が苦しくなる。
俺は…あなたを泣かすことしか…
ほんと、何してんだ……俺。
今はそれしか言えず、
泣いてるあなたを背中に
その場を離れた。
その日からあなたは、
俺達の前から姿を消した。
連絡も繋がらず、
音信不通になった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。