それから、
滅多に録り溜めとかせず
毎日動画を撮ってたけど、
カンタが気を使って録り溜めをしようと
持ちかけてくれた。
今はどうしてもあなたを探したい。
俺らはただその一心で、
録り溜めをすることにした。
何本か録り溜めを終え、
俺は寝ずにひたすら探した。
何件か一般人には教えられないと
跳ね除けられた。
それでも探し続けた。
そして、見つけた。
車で約1時間の所のネカフェに、
約1週間くらい住んでいた。
家ないんだ…
急いで迎えにって思ったけど、
正直戸惑っていた。
俺、会っていいのか…
俺はカンタに迎えをお願いした。
カンタは困っていたけど、
仕方なく了承してくれた。
俺は、合わせる顔がない…
カンタの言ってる意味は分かっていた。
好きだもんな、お前も。
カンタはため息をついて、
分かったと言ってくれた。
カンタ達が出て、
今までの疲れが一気に来て
寝てしまっていた。
あなたがカンタの方へ行く夢を見た。
あなた……どこ……
待って……行くな……
ふと目が覚めると、
下を向いてるあなたがいた。
あなたはまた、泣いていた。
また…泣かした…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!