第14話

急展開
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2019/03/18 00:53
えっ…えぇ…


先輩のこと考えてる時に、いきなり…!?


「あれ、前にもぶつかったよね?」


「!」


覚えて…くれてたの…!?


「はいっあの、すみません2度も…」


私の不注意で…申し訳ない…


「てか、俺の名前よく知ってんね。

健人はこの学校じゃ有名人だけど。」


知ってますよもちろん。


好きな人ですもん。


なんて、言えないけど。


そんなことを心で呟いて、口では何も言えずに黙ってしまう。


こんな私…ダメだなぁ。


「名前、なんてゆーの?」


「えっ

あ、あの、えと、あなた…ですっ」


「じゃ、あなたちゃん。」


わ、バカっ苗字言えばよかった…!


いきなり名前で…


「あのさ、ちょっと頼まれごとしてくれないかな??」


「へ?」





うそ…


「ごめんね、役員の子が今日休んじゃって…」


「いえ、大丈夫ですっ」


むしろ嬉しいです…


何この急展開…


生徒会室で先輩と二人きり…


そう思いながら目の前の書類をホチキスでとめていく。


「ったく、全部俺に押し付けやがって…

今日までだって知ってて遅く出してるだろ…

俺にだけ厳しいんだからーったく…」


…一ノ瀬先輩って、よく喋る人だったんだなぁ〜…


なんか、意外…





「先輩、終わりました…」


「ありがと!

マジでありがと!」


助かった〜と、笑顔になる先輩にまた胸が高鳴った。


「じゃぁ、私はこれで…」


カバンを持って生徒会室のドアに手をかける。


「えっ、待って待って。

もう暗いし送ってくって。」


え。


「ええ!?」


思わず盛大に驚いてしまった。


送る…!?


「あ、いや、彼氏とか待ってたらいいんだけど!!」


「いえ、いないのでっ!

でも、ご迷惑では…?」


「何言ってんの、迷惑じゃないし、むしろ手伝ってもらっちゃって悪いし…」


どうしよ、凄く嬉しい…


「じゃ、じゃあお願いします…」


緊張するよ〜…


「じゃあ俺、この書類職員室に持ってくから下駄箱で待ってて。」


「は、はいっ。」


まだまだ先輩とふたりきりなんて…


心臓、もつかな…?

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