第12話

自分の気持ち
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2019/03/17 23:29
「おぉーい…あなたーっ戻ってこーいっ」


「えっあ、ごめん…」


「どーした?」


「いや、好きってなんだろうなぁーと…」


恋なんて経験したことない。


早く知りたい。


好きってどんな感覚?


「好きっていうのは〜…

こう、大勢の中にいてもその人をすぐ見つけられるし、その人のことばっかり見ちゃうし、かっこいいなぁーって思ったり、近づきたいなーって思ったり…そういう感じ!」


「あと、緊張しちゃうよね、話してると。」


「もっと知りたいし、もっと知ってもらいたい、とか?」


「そんな感じ!」


すぐ、見つけられる…


緊張…


知りたい、知ってもらいたい…


「なーに、恋でもした?

一ノ瀬先輩にっ?」


「んもー、そんなんじゃないよっ!!」


口ではそう言ってみたけど…


私、もしかして…


一ノ瀬先輩のこと…?


でも、たった1回ぶつかっただけで…?


「とりあえず、ご飯食べよーっ」


ふとバスケのゴールを見る。


「!」


先輩…こっち、、


目が合った?


一瞬だけど、視線がぶつかったような気がした。


気のせいかもしれないけど。


勘違いかもしれないけど。


そんな気がした。


何を見てたのかな。


きっと私のことは見てないだろうけど。




「す、き…」


とは。


家に帰ってからベッドに寝転がって検索してみる。


私の、この感情は…?


・いつも相手のことを考えている。


いつも…


一ノ瀬先輩のことが、ずっと頭の中をぐるぐる回っている。


今何してるのかなとか、どんな映画が好きなのかなとか…


彼女は…いるのかな…とか…


って、また考えたら顔がっ…


次っ!


・一緒にいたいと思う。


確かに、私、もっと近づきたいなーとか、思ってるかもしれない…


あとは…?


・考えただけでドキドキしている。


ドキドキ…


ドキドキって、なんだろう。


胸の高鳴り。


鼓動が速く…


ぶつかった時。


見つけた時。


考えてる時。


全部全部、そうだ。


胸が痛くなって、心臓が大きく、速く波打って…


どうしよう…


私…


一ノ瀬先輩のことが、好き。

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