第14話

再会③
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2021/08/24 04:50
_ _ _ 脇side _ _ _



俺は 嫌な予感がした。
(なまえ)
あなた
ハッ!!!!、、、、。
彼女は突然下を向き帽子を深く被った。
そしてその小さな体は小さく震えていた。
脇
、、、、あなた?



ガチャッ
黒い車のドアが開くとそこには
この世で一番会いたくないやつが立っていた。
夏目社長
夏目社長
やあ、あなた。こんな所で何をしているんだい?
(なまえ)
あなた
、、、、いえ、、、
夏目社長
夏目社長
ん?君はあのDJ集団の、、、
こいつとこんな所で何をしている。
(なまえ)
あなた
、、、たまたまタクシーを待っていたら
彼が来ただけです。
(なまえ)
あなた
そこからは特に何も、、、。
夏目社長
夏目社長
ふん。そうか。じゃあ私の車に
乗りなさい。
クラブまで送ろう。
(なまえ)
あなた
え、、、でも、、、。
彼女は震えている。
やっぱり本当は怖いんだ。
脇
なあ、あんた。
夏目社長
夏目社長
なんだね、君は。その態度。
契約を忘れたのかね?
脇
契約だかなんだか知らないっすけど
俺には彼女が嫌がってるように見えるっす。
無理強いするのやめてあげたらいいんじゃないっすかね?
(なまえ)
あなた
、、、、、。
夏目社長
夏目社長
そうなのか?あなた
(なまえ)
あなた
、、、、、いえ、、、参ります。
彼女はそういうとスっとその場を立ち上がった。

俺は咄嗟に彼女の手を掴んでしまった。
脇
なあ!!!待てよ!!無理すんなよ!
嫌なんだろ!だったらちゃんと!!!
(なまえ)
あなた
大丈夫!!!!
彼女は俺の言葉を遮るように言った。
そして彼女は震えながら今にも泣きそうな顔で
ニコッと笑った。
(なまえ)
あなた
、、、、、ありがとう。
とても小さく消え入りそうな声でそういうと
彼女は俺の手をほどきあいつの元へ歩いていった。

そしてあいつはあなたの肩を抱き
車に乗せた。
脇
、、、、、おい、、、待てよ、、、
夏目社長
夏目社長
君の無礼はしっかり木元君に報告させてもらう。
今後の対応も検討しよう。
それじゃあな。
それだけ言うとやつは車に乗って消えていった。
脇
なんなんだよ、、、くそっ!!!!
俺は怒りが止まらなかった。




なんで拒まねえんだよ。
あんなに震えて、、、あんなに泣きそうで、、、



あんな顔でありがとうなんて言うなよ、、、。
彼女は見た目からして小柄で細かったけど
握ったその腕は信じられないくらい
やせ細っていた。

まともに飯も食えてないのかな、、、


俺は彼女の事で胸がいっぱいになりながら
事務所にむかった。

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