第12話

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2022/12/10 10:57
ダーマ
じゃあ俺はルーレットでもしよっかな
ルーレットとは回転する円盤に弾を投げ入れ落ちる場所を当てるシンプルなゲームだ 
モトキ
えーむずくない?
シルク
最初からそれは引くわー
ダーマ
だって計算すれば一発だろ。
かんたーん
シルク
まあそうだけどw
その計算がめんどいっていってんのよw
ダーマ
まあね〜じゃ行ってくるわ
モトキ
分かった。じゃあ俺はポーカーでもするか
シルク
あーポーカー行くか。
んじゃ俺はスロットらへんに
行くしかなくなるか
モトキ
そうだね。
離れた位置にあるのはそこくらいだし
シルク
んじゃ行ってくる
モトキ
がんばってね〜
それぞれゲームの位置につく
数時間後____





シルク
はい勝った。
パサリと自身の手札を公開して全ベット総取りする
「またアイツか....」
シルク
wどーも
モトキ
お。揃った〜
キラキラと光って数字の揃った画面を見つめ
賞金を受け取る
スタッフ
「またかよ..」
モトキ
wありがと
ダーマ
当たったーw
サイコロの目を見事に当てて賞金を獲得する
スタッフ
「くそっ....」
それぞれ色々なゲームをして勝ち星を上げて行く
ダーマ
ら〜くしょう
マサイ
『いやお前らヤバ...』
隠しカメラで見ている残りのメンバーはもう既に引いている インカムからマサイの呟きが_
シルク
.....そろそろかな..
不穏なざわつきが広がってきた
「おいふざけんじゃねぇぞ!!!」
バンッッッ
モトキ
!....
ダーマ
シルク
......!
奥の方から怒鳴り声が聞こえてくる
モトキ
何かあったのか...?
ダーマ
チッ..めんどくせーなぁ...
シルク
......
何か揉めているらしい、すると男の手から
ナイフが取り出された
「ぶっ殺してやる!!!!」
シルク
!....
ダッ!!
モトキ
ん.....!
男の元へ向かうシルクを追う
「ーーーーー!!!!!!」
若い男にナイフが振り下ろされる
ヒュッッッ ダンッっ トッッッ パシッ
シルク
「ふぅ..刃物はダメだよどーしたの」
「な!?お前..何するんだ!!!!」
男の間に滑り込み、若い男は無事そうだ
若い客
「!?あ、あぁあの...あなた手が..‼︎‼︎」
ボタぽたっ ポタポタッッ
シルク
「んー大丈夫だよ」
モトキ
.......。
シルクの右手の甲には深々とナイフが刺さりテーブルに
はりつけにされていた
ダーマ
ちょっとコッチ....
若い男を離れた場所に連れて行く
シルク
(しくじった..大事になれば
逮捕できなくなる....)
どうしようかと頭をフル回転させる
モトキ
.......参ったな-....
この状況は少しマズイ
少しずつだがだんだん注目されて行っている
闇カジノでは騒ぎ事なんて当たり前のことだろうが
刺されたとなると騒動になり薬も出てこないかもしれない
「どーすんだよお前その手..」
幸い刺してきた男は血などには慣れてそうだ
ここで酷く取り乱されでもしたらもっとヤバかった
逆に落ち着きを取り戻している
モトキ
「あー気にしないで」
こちらを見ている人達に何でもないような振りをして
興味を薄れさせる
シルクの体で刺さっているナイフは周りからは見えていないだろう 奥のゲーム場だったことがよかった
シルク
「まあ座って」
とにかく何でもないように見せかけるために
男を座らせる
もう周りの興味は完全に無くなっている
シルク
ふぅ...
モトキ
....ふー..
とりあえずそのことにホッとし胸を撫で下ろす
まあ何も問題は解決していないのだが
最悪の事態は免れた
シルク
....ん゛っ....
ズルッ....カチャン
机からナイフを引き抜く
ポタポタポタ
テーブルに並べてあったカードに血が染みていく
シルク
......ジャンケン..?
モトキ
シルク。手出して
シルク
え。あぁ..
持ってきていたんだろう。
包帯をクルクルとシルクの手に巻き付けて手のひらに
空いている穴をとりあえず埋める
モトキ
一応止血はしたけど長くはもたない。早く決めてね(ボソッ
シルク
分かった
視線をゲームテーブルに戻す 
並べてあるのはグー・チョキ・パーの手のイラストが
描かれているカードだった
シルク
(珍しいな...)
シルク
「何があったの?」
「アイツがイカサマをしやがったんだ
 大金を賭けていたゲームなのになぁ‼︎」
シルク
「それで殺そうとした...」
「なんだよその目。
 なんか文句あんのかよ!!!」
シルク
「大有りだよ..」
「その目止めろよ!!!
 テメェの目玉使えなくしてやろうか‼︎‼︎」
シルクの見下したような瞳に男が激昂する
シルク
.....(ニッ
目玉..?
モトキ
うわぁ.....
どんどんシルクのペースに
乗せられて行く状況にドン引く
シルク
「目玉はイヤだな
 指にしよう」
ニッコリと効果音がつきそうなくらいに
口角が吊り上がる
「はぁ!?」
シルク
「ジャンケンゲーム。
でも俺の血でこのカードは使えないから
自分の手でやってね」
ジャンケンをして
チョキで負けたら指2本
パーで負けたら指5本
グーで負けたら代償はなし
シルク
「このルールでしよう」
「待て指二本だとかなんの話だ」
シルク
「え?使えなくなる指の本数
 お前が言っただろうが」
「はぁ⁉︎こんな賭け俺になんのメリットがあるんだよ‼︎」
シルク
「俺の持ってる金全部ベットする」
「!?」
モトキ
あーあー...
キャリーケースの中を見て目を見開いた男を前にして
モトキは呆れ顔をする
ダーマ
なーに言ってんのか全然わかんねぇ
モトキ
あー英語だからね..
まあシルクが賭けをしてるってことー
あと脅し
シルク
「いるのは頭脳。度胸。運。それだけだ。いつものギャンブルと変わらない。
だろ?」
「あぁ、のった。」
シルク
ふっwよし....
シルク
「あぁでも待って」
...?
シルク
「ほら見てよ」

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