渚優:頑張るぞー!
あなた:おー!
9月下旬 体育祭
年に一度のこの行事では
みんな盛り上がりを見せていた
あなた:でもあたし運動苦手だからなぁ……
渚優:そうだったね( 笑 )
そう。あたしは運動が大の苦手
だから正直この行事が億劫だった
白布:あなた
あなた:!白布くん…!
白布:何でそんな顔してんの?
あなた:え?そんな顔って……?
白布:いつもより元気なさそうじゃね?
白布くんはそう言うと
心配そうにあたしの顔を覗き込んだ
あなた:あたし運動苦手だからさ〜…!
白布:あ,そういう事か
あなた:うん……だから体育祭は億劫なの
白布:んな事別に気にしなくていいだろ
あなた:え?
白布:運動得意な奴もいれは不得意な奴がいるのも当たり前な事だし,別に楽しめたらそれでいいんじゃね?
あなた:……!
白布:それに______
『 あなたの分は俺がカバーしてやるよ 』
あなた:え………?
白布:だから頑張ろう,な?
あなた:……!うん!白布くんありがとう!
" どういたしまして "
白布くんはそう微笑みながら頭を撫でてくれた
白布くんにそう言われて
あたしは少し気が楽になった
陸斗:なーに二人で話してんの?
あなた:あ,陸斗くん……!
白布:別に。あなたが運動苦手だって言うから
陸斗:え,そうなの?そう見えないけどね
あなた:実は大の苦手なんだよね……( 笑 )
陸斗:ま,いいじゃん!俺もいるし賢二郎もいる!
あなた:え?
陸斗:あなたちゃんの分は俺らに任せてよ!
陸斗くんは笑いながらそう言ってくれた
白布:同じ事言うなし
陸斗:え,賢二郎も同じ事言ったの?
白布:そのまんま言ったんだけど
陸斗:まじかよ
あなた:ふふっ
あたしが思わず笑うと
二人はあたしの方を向いた
あなた:ありがとう二人とも。あたしも頑張るね!
あたしがそう言うと
二人は嬉しそうに微笑んでくれた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。