第59話

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2020/09/28 21:28




















白布 side











天童:どうも最近調子出ないよネ〜




白布:………すみません




天童:賢二郎がこうなるのは……恋のお悩みだネ?




白布:え?














学園祭前日の午後練

俺は未だに調子が戻らなかった

あの二人の事を考えると

全然プレーに集中が出来なかった














白布:別に………違いますよ




天童:あれ?まだ自分の気持ちに気付いてない感じ?




白布:え?




川西:そうなんですよ。遅すぎません?この鈍感王子













" 鈍感王子 "

太一がそう言うと天童さんは大笑いした











白布:やめろよその" 鈍感王子 "っていうやつ




川西:え?だって本当の事じゃねぇか




白布:俺は鈍感じゃねぇし王子でもねぇよ




天童:まぁ王子であるかどうかは置いといて,鈍感は認めた方がいいかもネ




白布:え?











天童さんまでもがそう言った

何で____みんなしてそう言うんだ












天童:賢二郎




白布:?




天童:これ以上自分の気持ちに気付くのが遅くなったらきっと賢二郎も" あなたちゃんも "後悔する事になりそうだからもう言っちゃうね




白布:え………?




















『 賢二郎はあなたちゃんに恋してるよ 』






















白布:え………?




天童:もう間違いなく,恋してる




白布:そ,そんなこと………




天童:じゃあ賢二郎がプレーに集中出来ない理由は何?




白布:え………?




天童:あなたちゃん絡みじゃないの?
















あなたに避けられ始めてから

あなたの笑顔を見れなくなってから

あなたが____

陸斗と付き合ってるかもしれないと思い始めてから

俺の頭の中はあなたで占領されていた











天童:思い当たる節,あるんだネ?




白布:………!




天童:前もそれっぽい事言ったんだけどさ

















『 男子が女子を守りたいと思うのは

" 好き "以外有り得ないんだヨ。』

















天童:賢二郎は前,あなたちゃんを守りたいって言ったヨネ?




白布:………はい




天童:その気持ちに変化はある?




白布:………ありません




天童:そしたらさ,いい加減賢二郎はあなたちゃんの事好きなんだって認めたら?




白布:え…………




天童:じゃないと……太一がフラれた意味が無いじゃない












俺は太一の方を見た

太一は真剣な顔で____俺の事を見ていた













白布:けどあなたには今彼氏が………




川西:お前はそれでいいのかよ




白布:え?




川西:お前は少なくともあなたに何の行動も起こしてねぇ




白布:ッ…………!




川西:好きじゃねぇ好きじゃねぇって意地張ってねぇで,少しはかっこいい姿見せてやれよ























これが本当に恋なら

俺は都合のいいようにあなたを動かす事になる

一度フッた相手を好きになるなんて

そんなの都合良すぎんだろ

それに陸斗とあなたが付き合ってて

それがあなたにとっての幸せなら

俺は______もう辛い思いさせられねぇよ。










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