第12話

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2020/09/15 11:46




















あなた:あ……シャンプー切らしちゃった……




渚優:買いに行く?




あなた:うん!でも一人で平気だよ!




渚優:ほんと?暗いから気を付けなよ?




あなた:わかった!行ってきます!












夜,シャンプーを切らしてしまったあたしは

寮を出て近くのドラッグストアまで買い物に行った



































あなた:あ,あったあったこのシャンプー!












お気に入りの匂いのシャンプーがあった

あたしはそのシャンプーを手に取り籠に入れた









白布:あれ,あなた?




あなた:……!白布くん……!











突然呼ばれた名前

振り返るとそこには白布くんが立っていた











白布:偶然だな。買い物?




あなた:うん!シャンプー切らしちゃって!




白布:え,めっちゃ偶然。俺もなんだよね




あなた:白布くんも……!?











白布くんもシャンプーを切らして買いに来たらしい

白布くんはあたしの籠に入っているシャンプーを見た











白布:このシャンプー使ってたんだ




あなた:え?




白布:いや,いつもいい匂いするなって思ってたから




あなた:え……!?










サラッと凄いことを言った白布くん

でも多分____無意識だ










あなた:このシャンプーいい香りだよね?




白布:うん。その香りすげぇ好き




あなた:あたしもこの匂いすごく好きで昔からこのシャンプーなんだ……!












" あなたの香りだな "

そう笑う白布くんにまたドキドキしてしまった___








































あなた:え,雨……!?











出た時は降っていなかった雨

しかしお店を出たら土砂降りだった









白布:傘持ってきてねぇの?




あなた:う,うん……降ると思わなくて




白布:明らかに降りそうな空してただろ( 笑 )




あなた:うぅ………












傘を買うかビニールを被るか……?

もう諦めてダッシュで帰るか……?

どちにしろ白布くんとは一緒に帰れない

残念だけど____












あなた:あ,あたし傘買ってくるから白布くん先に……




白布:ほら




あなた:え____?












白布くんは持っていた傘を広げた











白布:何してんの?早く入りなよ




あなた:で,でも……!




白布:いいじゃん。どうせ帰る所一緒なんだしわざわざ買う必要無いだろ













" 早く入りな "

白布くんはそう微笑んであたしを待ってくれていた































白布:にしても最近毎日雨だよな




あなた:ね!テンション上がらないな〜…




白布:わかるかも










白布くんの傘に入れてもらって二人で帰る

所謂____相合傘










あなた:本当によかったの……?




白布:何が?




あなた:え……?か,傘……




白布:何で駄目だと思うの?




あなた:え……だって白布くん彼女いるし……










彼女居るから尚更見られたらまずいのではないか

そう思い告げると白布くんは" あぁ "と言った










白布:別に" クラスメイト "を傘に入れてあげてるだけでやましい事は何も無いじゃん?












" クラスメイト "

白布くんにとってあたしは唯のクラスメイト










そんなこと分かっていたけど

______胸が痛かった










あなた:た,確かにそうだね……!




白布:だろ?だから気にしなくて良いよ













白布くんは微笑みながらそう言った

白布くんは優しい____ただそれだけなのに
















白布:ほら,もっとこっち寄りなよ




あなた:え____?





















白布くんはあたしの肩をグイッと自分に引き寄せた




















白布:ほら,肩濡れてんじゃん




あなた:で,でも大丈夫だよ……!




白布:駄目。ちゃんと中入ってて

















これ以上近付いたら____バレちゃうよ










顔が赤い事______それと










ドキドキしちゃってる事______










































白布:じゃあまた明日な




あなた:う,うん……!本当にありがとう……!




白布:いーえ。ちゃんと風呂入って温まれよ?




あなた:うん……!おやすみなさい……!












女子棟まで送ってくれた白布くんを見送った
去っていく背中から目が離せなかった


























あなた:諦めなきゃ……いけないのにッ………


























あたし____白布くんが好き




















降り続ける雨と共に涙を流しながら




























あたしは初恋を自覚した____










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