梅雨も明けて7月に入ると暑い日が続いた
白布くんと早川先輩の噂も薄れていき
今までの日常が戻ってきた
しかし____
渚優:はー……テストかぁ……
あなた:とうとうこの時期が来ちゃったね……
渚優:ほんっと嫌。勉強すると頭痛くなるし
白鳥沢は偏差値がかなり高いから
一般入試を受けた人は大半頭が良かった
あたしも渚優も成績悪くは無いけど
いつもこの時期になると沈んでいた
陸斗:賢二郎今日から部活休み?
白布:おう。テスト期間は活動停止なんだよな
陸斗:そうなんだ。今度勉強教えてよ
白布:別にいいけど
バレー部は今日から活動停止らしい
そういえば白布くんってすっごく頭がいいんだよね
陸斗:今日はもう寮戻んの?
白布:今日は図書室で勉強してから戻るわ
陸斗:そ?じゃあ俺バイトだから先帰るわ。また明日
白布:おう
そう言って蒼井くんは教室を出て行った
渚優:あたし達は寮戻ってやる?
あなた:そうだね……!
テスト期間の図書室はかなり混むし
多分途中で集中力切れるだろうから
あたし達は大体いつも寮で勉強している
川西:白布ー勉強教えてくれー
白布:出た
川西:出たってなんだよ出たって
あたし達が教室を出ようとすると
太一くんが教室に入ってきた
川西:頼むよお前頭良いんだからさ
白布:嫌だね面倒臭い
渚優:そえば白布くんってめっちゃ頭良いよね
" 部活で入ったのにどうして? "
と渚優は首を傾げた
部活で入った人は成績なんて関係無い
故に頭の悪い人も少なくは無かった
白布:え,俺部活で入ってねぇよ
渚優:え?まじ?
白布:うん。部活目当てではあったけど別に太一みたいに呼ばれて来た訳じゃないから一般入試
あたしも渚優も驚いた
あんなにバレーが上手いのに呼ばれなかった____?
渚優:だから頭良いのね。納得
川西:あなたも頭良いじゃん。勉強教えてよ
あなた:え,教えられるほどのもの持ってないよ
川西:俺よりは頭良いだろうが
そうかもしれないけど
でもやっぱり白布くんに教えてもらった方が
いいに決まっている
白布:なら皆で勉強するか?
三人:え?
皆で____勉強……?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。