渚優:足どう?
あなた:全然平気!もう普通に歩けるよ!
渚優:よかった!
体育祭から数日後
念の為病院へ行ったが骨には異常無し
今は大分普通に歩けるようになっていた
渚優:いや〜でも惚れ直しちゃったでしょ?
あなた:え?
渚優:白布くん!あれはかっこよすぎ!
あの時白布くんが居てくれなかったら
あたしは未だにしょげていたかもしれない
あなた:……白布くんってすごいよね
渚優:え?
あなた:白布くんの言葉はあたしに力をくれる
あたしが微笑みながらそう話していると
渚優も優しく微笑んでくれた
あなた:あ……!ノート教室に忘れちゃった!
渚優:え!?そしたら教室1回戻ろっか
あなた:渚優は先行ってて!一人で平気!
渚優:そう?じゃあ先行ってるからね!
移動教室中,
あたしは教室にノートを忘れた事に気付いた
もしも遅れたら渚優に迷惑かけると思って
あたしは一人で教室へと戻った
男子:てか白布って飯島さんと仲良いよな〜?
あなた:………?
あたしが教室に戻ると
中にはまだ数人の男子達
そしてその中には____白布くんもいた
白布:そうか?
男子:そうだろ!体育祭ん時だって転んだ飯島さんをお姫様抱っこしちゃってさ!
男子:飯島さん地味なタイプだけど可愛いもんな!
男子達の話のネタはあたしだった
あたしは教室に入るに入れず
外でこっそり話を聞いていた
男子:ぶっちゃけ白布は飯島さんの事好きなの?
白布:え?
男子:飯島さんは白布に告白してフラれたんだよな?
男子:先輩と別れた今,好きになっちゃったとか?
『 んなわけないだろ 』
白布:俺は別にあなたの事が好きとかそういうんじゃねぇから
男子:なんだ,そうなの?
男子:つまんねぇの〜
迷惑そうにそう言う白布くんの言葉に
あたしは固まってしまった
わかっていたはずなのに
白布くんがあたしの事好きな訳がない
わかっていたけど
優しくしてくれる白布くんに
少し期待していた自分がいたのかもしれない
あたし______浮かれてたんだ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!