第5話

5話
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2018/03/20 11:19
《ただいま》

その言葉の意味、

「え!?蕾!?なんでそんな泣きそうな顔してんの!?」

私のことを心配する涼太。

自分も泣きそうな顔をしていることに気がついてないのだろうか。

遅れて春と透も玄関へやってきた。

そこで私は2人のとんでもない言葉を聞く。

「涼太、おかえり」

「…春、透…ただいま」







「…え?」

思わず言葉が漏れる。

溢れかけていた涙も引っ込んだ。

状況が読み込めない。

え?

「え、ちょっと待って、何これ、なんなのこの状況」

私が本気でわからないという顔をしているのを見て、透と春は声をあげて笑った。

「え、2人とも涼太の事…え?」

「蕾、今日何日かわかる?」

「え…今日」

今日…4月1日…??

……あ。

透が声を上げる。

「エイプリルフール!!」

意味がわからない、信じられない。

2人とも演技うますぎ、なんなんの。

じゃあ、あれ?

「涼太の事覚えてなかったのも…」

「うん、演技」

……。

「つぼm(((殴」

涼太が私の名前を呼び終わる前に涼太に腹パンが綺麗に入った。

「3人とも覚悟はできてるんだよね?」

今日は祭りかな。

え?なんの祭りかって?

そんなの決まってるでしょ。










血祭りだよ。

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