無料ケータイ小説ならプリ小説 byGMO

第3話

さん
シュナ
シュナ
2人とも!クッキーができたって!
シロ
シロ
本当?!
クロノ
クロノ
食べる食べる!!
あれから、クロと私とお姉様はすっかり仲良くなった。お姉様は忙しいはずなのに、クロが来たときはいつも使用人に頼んでこうやってお菓子をくれる。毎日がとても楽しかった。…だが、ある日。
兵士1
シュナ・ナヴィア様にご用があって参りました。
シュナ
シュナ
えっ?!私ですか?!
家に突然やって来た兵士が恐ろしいことを言った。
兵士1
あなたが戦場へ行くことが閣議で決定されました。出発日は3日後、戦場はムーンヒルです。それでは、失礼しました。
それだけ言って兵士は帰っていった。
シュナ
シュナ
そ…んな…。
クロノ
クロノ
シュナさん…。
シロ
シロ
嘘でしょ?!ムーンヒルは今、一番被害が出ている所じゃない!お姉様は弓術ができるわ。でも、でも…!
シュナ
シュナ
ごめんね、ごめんね。シロ…!1人にしないってお母様が死んだとき言ったのに、ごめんね…!
お姉様は涙を流して私に謝った。「お姉様は悪くない。だから、謝らなくていいんだよ…!」と、言いたいのに言葉が出てこない。神様…神様はなんてひどいことをするのですか…?クロは何も言わずにただ、私達をじっと見ていた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 お姉様が出発する日になった。今、私達はムーンヒルにいる。
シロ
シロ
お姉様ぁ!
シュナ
シュナ
行ってくるわね。シロ。絶対に戻ってくるから。戻ってきたときはたくさん遊びましょう。…ね?
涙が止まらない。お姉様も涙を流している。そりゃあそうだ。たった1人の家族だ。いなくなるなんて、悲しいわけがない。
クロノ
クロノ
シロのお姉さん。僕がシロを守ります。だから、あなたは自分の命を最優先にして戦ってください。あなたの、たった1人の家族のためにも。
クロが珍しく真面目な顔で言った。まぁ、さすがにここでふざけることはできないか。こうして見ると、クロは命の重さが本当にわかるようになったな。初めて会ったときなんかは死んでも悲しくないとか言ってたもの。こんな短期間でも成長したんだなぁ。私がそんなことを考えている間にも話は進んでいく。
シュナ
シュナ
フフッ、かっこいい。それじゃあクロ君にはシロの護衛を頼むわね。男なんだから頑張りなさいよ?簡単にくたばったら怒るわよ?
クロノ
クロノ
はい!
シロ
シロ
お姉様、そう言うのであればお姉様も簡単にくたばらないでくださいね?お姉様がいなくなったら、私怒りますからね?
シュナ
シュナ
フフッ、わかってるわよ。
兵士1
そろそろ出発のお時間です。行きましょう。
シュナ
シュナ
行かなくちゃ。じゃあね、シロ。そしてクロ君。
そう言ってお姉様は去っていく。そのお姉様に向かって私は言う。
シロ
シロ
また、会おうね!!
叫ぶ。遠ざかっていくお姉様の背に向かって。お姉様は驚いたような顔して振り向いた。そして言う。
シュナ
シュナ
えぇ!!また、会おうね!!私の、大好きなシロ!!
お姉様の姿は、たくさんの兵士達の中に消えていった。お姉様の姿が見えなくなったとたん、私は小さな子供ように泣き叫んだ。
シロ
シロ
うぇぇぇええん!!お姉様ぁぁああ!!
クロノ
クロノ
シロ、帰ろう。お家に、帰ろう…?
シロ
シロ
グス…えぇ…。
お姉様。絶対に帰ってきてくださいね。約束、ですよ…。そして神様、お姉様を守ってください…。空は黒い雲で覆われて、今にも雨が降りそうだった…。