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810
2021/11/14

第10話

いつもの時間。

図書館の、

いつもの場所。

そこにいつものようにあみかの姿があって…



その姿を見た瞬間、
ホッ…と、
息を吐き、
穏やかな気持ちで満たされていく。
あみか
あみか
あ!ennちゃん!
enn
enn
昨日はごめんな?来れへんで…
あみか
あみか
うぅん。大丈夫。今日、ちゃんと
来てくれたから!
あみかの頭をポンポンと撫でて、
椅子に座るあみかと向き合うように椅子に座った。
enn
enn
……あ。つけてくれてるんや。
あみか
あみか
ん?
enn
enn
アタシがあげた、ネックレス。
あみか
あみか
もちろん!
ennちゃんに貰ったものやから…
へへっ//アタシの宝物っ///
あみかの胸元に、
赤いハートのチャームがついたネックレス。

アタシが身につけていたものが、
今はあみかの胸元で光っている。
それを、
机に、頬杖をつきながら見つめた。
あみか
あみか
ennちゃん?
enn
enn
ん?
あみか
あみか
なんか……疲れてる?
enn
enn
え?
あみか
あみか
いや、いつもと様子が違うなぁって
enn
enn
そう?少し眠たいだけ。
笑って誤魔化した。

アカンな…。
あみかを見ると、
どうしても頭をチラつく。


“西園寺グループ”


今度の仕事。
西園寺グループ、血縁者の皆殺し。
その中に含まれていた…
あみか。
enn
enn
……………………。
血縁者っていうくらいやから、
西園寺の誰かしらと血縁者になるんやろうけど…
でも、
この子が何したっていうんよ。

まだ子どもやで?

ただ、
血縁者ってだけで……巻き添えくらって、
殺されなあかんって、
それは、
あまりにも可哀相やろ?
enn
enn
……………………あみかの、さ
あみか
あみか
うん?
enn
enn
親は、何してる人、なん…?
あみか
あみか
え…?
あみかが目を見開いた。

これまで一切、
お互いの身の上話はしてこなかったし、
詮索もせぇへんかった。
それで、
成り立っていたのに…
enn
enn
ごめん。やっぱえぇわ。
今の無し。
アタシ、ほんまに疲れてんのかな。
こんなこと口走るなんて…
あみか
あみか
別にえぇですよ?ただ、ちょっと、
ビックリして…。ennちゃんが
あみかに興味もつなんて。…今まで
あみかのこと聞いてこなかったから
enn
enn
興味ないわけないやん。あみかのこと
色々知りたいけど……なんとなく、
そんな雰囲気やったやろ?
あみか
あみか
それはennちゃんだけですよ~(笑)
あみかはennちゃんのことなら、
なんだって知りたいですもん。でも
ennちゃんが聞いてほしくないよう
やったから、聞いてこなかったけど
enn
enn
アタシのことは…さ、知っても、
何も面白くもなんともないから。
………あみかが思ってるような
人間でもないし……
アタシが、
どれだけ人を殺してきたか、知らへんやろ?

自分が生きる為に、
人に言えへんような事だってたくさんしてきた。

アタシのなんだって知りたい?

知ってどうする?

純粋で、
汚れを知らない、
天使が、
真っ黒に汚れたアタシを見て、





絶望するのは、わかってる─────────。





あみか
あみか
あみかが思ってるennちゃんは、
優しくて、温かくて、
…ここで泣いてたあみかを救って
くれた、ヒーローですよ?
enn
enn
っ、はぁ?ヒーロー?(笑)
あみかの言葉に、
思わず笑ってしまった。

まさか…
アタシが“ヒーロー”やなんて。

突拍子もないあみかの言葉に、
ただ笑うしかなくて。
あみか
あみか
ヒーローやもん…。
あみかにとっては…
enn
enn
あみか…?
あみか
あみか
ennちゃんのこと、全然知らへんけど
それでも、あみかにとっては、
優しいお姉ちゃんで、
ヒーローなんやもん……
いつもニコニコしてるあみかが、
泣きそうな声で、
表情を歪ませる。

そういえば、
笑顔以外のあみかを見るのは、

“あの日”以来やな────────。


























































      ~あみかとennの出逢い~
































ずっと、

出来る兄と比べられてきた人生だった。





家は裕福で、
欲しいものは何でも与えられた。

『あみかちゃん家はいいよね。お金もちで。』

なんて、よく友達に言われたけど、
仕事にしか興味がなくほとんど家にいない父親。
教育に熱心すぎる母親。
感情のない機械のような兄。

あみかはよっぽど、
家族みんなで夜ご飯を食べたり、
家族で出掛けたり、
そんな、周りがごく普通にしていることのほうが、
羨ましかった。



いつも、家族はバラバラ。



兄は、父親の会社を継ぐために、
多くのことを求められたけど、
それをいとも簡単にやってのける。

そんな何でも出来る万能な兄に比べて、
あみかは何も出来なくて。



『少しはお兄ちゃんを見習いなさい。』

『どうしてアナタは何も出来ないの?』

『お兄ちゃんに比べてアナタは……』

『良いところ全部持っていかれたのね。』

毎日、毎日、毎日、

同じようなことを聞かされて……

頑張ってないわけじゃない。
努力しても、
結果がついてこなくて…

そんな出来損ないの自分にも腹が立つ。

それでも、
兄ばかりに向けられる愛情を、
少しでもあみかに向けてほしくて、
あみかを見てほしくて、

兄のように、兄のように………

そう、言い聞かせて頑張ってきた、
つもりだったのに…










母
人並みになることが、
アナタの永遠の課題みたいね。










そう、ナイフのような、
鋭利な母親の言葉が、突き刺さった。









































頑張っても、

努力しても、



報われない。














人並み?



















兄の次は、

他人と比べるの?


























あみかの全てを否定するような言葉に、

もう、

生きてる心地がしなくて…




























気がつけば、家を飛び出していた。


































































🍎人と比べられることが一番ツラい。
 でも、人間ってなにかと比べたがって、
 優劣をつけたがるよね。