あなたside
~ご飯を食べ終わったあと~
『いくつか質問してもいいですか?』
「はい」
『お名前は?』
「分かりません…」
『年齢は?』
「それもわかりません」
『この人分かりますか?』
知念の画像を見せる
「…いや、わからないです…」
『そうですか…』
「はい…すいません」
『いえいえ、あなたのせいじゃないので』
「えっと、僕らは知り合いでは
ないんですよね…?」
『はい、でも多分ですけどあなたの名前は
山田涼介です』
「へ?」
『あなた芸能人なんですよ』
「そ…そうなんですか…???」
『はい、これ、見てください』
WikipediaやYouTubeをみせる
「ほんとだ、僕だ…なんか
恥ずかしいですね😳」
『これをみても何も思い出しませんか?』
「…はい」
これは完全に記憶喪失だな…
どうしようか…事務所に連絡?
信じて貰えないだろうな…
ニュースに出でない限り事務所も隠したい
方針だろうし…
事務所に電話したとしても
出るのはそういう事情とかを知らない人
だから、上まで繋げてくれなさそうだし…
うーん…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。