さて………始めてみたのはいいもの…………
ディフェンスかったすぎでしょ!?!?!?()
いやね?さっきから左右に揺さぶったりとか、フェイント(笑)かけたりとかしてるんだけどね?
全然引っかかってくれない…………
な「あれ?どうしたの?wwギブアップ?ww」
『ち、ちがう…!ちょっと黙って!』
なーくんは笑いながらボールを追いかける。
………まだ本気じゃないよね。
どうしよう……………………
な「攻めないのなら、こっちも本気で奪いに行くよ?」
やば、来る………
と、とりあえず後ろに下がっ…………!?
な「あー惜しい」
『ちょ、危な!!!』
やばかった。
後ろに下がろうとして意識をボールから足に移したら、その瞬間を狙われた……
いやもうエスパーかよまじ。←
そろそろ、体力も尽きてきたしな……
それに引き換え、なーくんはまだまだ余裕そうだし…………
もう、あれするしかないよね……………………
結構距離があるけど…………………
大丈夫大丈夫、私ならやれる!
I can do it!!!!!!!(壊)
よし、やるぞ、私
すぅ________っと息を吸い、ドリブルをやめて、ボールを胸の位置まで持ってくる。
な「……………?」
いいね、その顔。
何してるのって顔。
いいんだよそれで。
そして私は、ボールを持つ手を上にあげ、軽くジャンプし、コートの反対側にあるゴールに向かい、シュートを放った__________
-----------ななもりside------------
ぶっちゃけ余裕だと思ってた。
あなたちゃんのオフェンスは確かに強い。
でも、一瞬の隙をつかれさえしなければ…ね。
それに、いくら上手くてもあなたちゃんは女の子。
持久戦に持っていけば、当然勝ち目があるのは男子である俺になる。
なーんて思って、少し手を抜いていたら……
唐突にあなたちゃんはドリブルをやめた。
な「…………?」
何してるんだろう。
単純にそう思った。
降参ってこと?
いや、あなたちゃんがそんな事するとは思えない。
あなたちゃんの表情はどこか冷めていた。
まるで、俺の感情を全て見切っているような………
そんな感じ。
するとあなたちゃんは、コートの真反対にあるゴールに向かってシュートを放ったのだ。
かなり距離がある。
普通なら入らないって誰もが思うでしょ?
俺もそう思うもん
だけど
あなたちゃんかが放ったボールは、綺麗に弧をえがいて、ゴールに吸い込まれるように
入っていっちゃったんだ………………………
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。