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第35話

知らない






--------------------水葉side-------------------









私は一瞬何が起こったのか理解できなかった。









見えているのは、体を真っ赤に腫れさせて、苦しそうな顔で倒れている紅葉さんと、必死に紅葉さんに呼びかけている如月さん。





























クラス全員が顔を真っ青にさせている。
……私も含めて。
































紅葉さんも私と一緒の水アレルギー。






なのに水をもろに被ってしまった。


















そんなことをすればどうなるのかなんて、私が一番理解している






























じゃあ、こんな状況になったのは





























『私のせい……………………』
























心の中で呟いたつもりが、口から漏れてしまった。




聞こえたのか如月さんはパッとこっちを見てこう放つ
















ゆ「自分を責めてる暇あるなら、早く先生を呼んで……それが今、あなたにできるあなたへの償い、でしょっ!?!?」




































怒ってるんだな。そう、彼女の言葉と姿から汲み取れた。
































償い…………………















そんなことをしても許されないことは分かっている。でも今私が紅葉さんの為に出来る事はこれしかない。

























気付けば私はクラスの人達を押し退けて、教室の外へと走った。













































































それから紅葉さんは救急車で病院へと運ばれた。











私も救急車に乗って一緒に病院に行きたかったが、先生に事情を話さないといけなくなったため、救急車に乗り込む如月さんと青柳さん、木曾さんの姿を見ながら教室へと戻った。






























私はその時起こった出来事を全て話した。

まあ、私に一切非は無かった為案外すんなりと解放された。





















………良かった………これでやっと病院へ行ける…………


ちゃんと紅葉さんと話さないと……………………






























そう思いながら向かった病院。







紅葉さんの病室の前まで行き、扉に手をかけたところで止まった。



































_____________________面会謝絶__________________
































冷たくて暗い海の中に突き落とされたような感覚が私を襲う。

































面会謝絶って事は、それだけ状況が……………………!?































どうしよう

































足に力が入らなくて、その場に座り込む








































私があの時はっきりと言えていれば……やめてと言えれば…………
















いや、そんなことをしても変わらなかっただろうな……

























ちゃんと、水アレルギーだと、言えていれば…………



























今まで怖くて、恥ずかしくて誰にも言えなかった。




一人だと思いこんで、勝手に自衛して

















私のこの弱さを恨んだ
























自分を簡単に死に追い込める水。














それなのにあの時紅葉さんは怯むこともなく…………………








































不意に、目から涙があふれる。





私は肌に触れないよう慌てて拭った。





























る「…………………白城、さん……?」



こ「こんな所で何して………」



ゆ「………………………………」





























声と、気配と、足音であの三人がいるのが分かる






























話しかけられたのにも関わらず、怖くて振り向けなかった

































顔向けが、出来ない…………









































『ごめん……………私のせいで……………』



































やっとの事で絞り出たこの言葉。













とても小さくて震えてしまった。



































ゆ「……………それ、私達に言ってどうすんの」




こ「ちょっ如月………」




『ううん、いいよ青柳くん…私が悪いんだもん……。私が弱かったばっかりに………』




る「白城さん…………」












『紅葉さんは、すごいよね……………。何も怯えずに立ち向かってくれて…………。なんであんなに強いんだろう………。私なんかとは比べ物にならないくらい……………………………………。羨まs………』




















ゆ「うるさい……………」
































突如言葉を遮る如月さん。



















え………………………?





















私、なにか悪いこと言った……?
































ゆ「白城さんに、あなたの何がわかるの………。あなたは強くも無いし怯えてる物がないわけじゃない。あの子は………あの子は!!!白城さんよりも………もちろん私達何かよりも、ずっとずっと辛い思いをしてきたの!!!苦しい思いをしてきたの!!!…………そんな簡単にあなたを語らないで………知ったふうに話さないでよ……!!」
































分からない



























知らない

































私よりも辛いって、何……………?






























ねえ、紅葉さん







































あなたは一体なんなの…………………?

















































ゆ「分かったなら、もう来なくていい…………。帰って……………………。」















































病院を出たときの空は黒い雲でおおわれていた。































もう少しで、雨が振りそうな、そんな空。











































今にでも溢れてきそうな涙。































その感情と空の色が重なる。







































視界がぼやけそうになるのを抑えながら、私は走って家を目指した。