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第53話

未来が無くても。
*あなたside*







10月の下旬。






私にとって最期となった2日間の文化祭はあっという間に終わりを告げた。











ジェルくんがまさかの猫耳をつけて、『寂しかっためう………』ってクラスに来る人に毎回言って爆笑させたり(in.ペット喫茶)


なーくんが皆に色んなものを奢ってあげててお母さんみたいだったし()


莉犬くんは甘いものばっか買いすぎてるぅとくんに怒られたし


逆にるぅとくんは人が買ったものを食べていって、皆に色々言われたり()


ころんは一緒にお化け屋敷に行って、バカみたいに叫びまくったり。















………………本当に楽しかった。











多分、このメンバーだからここまで楽しめた。


















今は後夜祭の真っ最中。







グラウンドではたくさんの生徒たちがキャンプファイヤーのように火を囲んで、好きなように踊っている。









その様子をいつもの8人で喋りながら教室から眺めていた。













………………感謝、しなきゃな。














『…………ねえ皆。』




り「ん?」



ジ「どうしたん?」



な「なになに」




『ありがとう。』













何か余計に言ったら涙が出そうだった。


全てがもう最期なのだと実感してしまうから。



だから、その一言だけで………。













でも皆は意味を理解したのか、にっこり笑って








さ「こちらこそありがとうな」




る「あのあなたちゃんと仲良くなってるなんて、高3の最初は思ってもみなかったなあ……」




ゆ「分かる。うちもあなたが転校してた時、まさかあなたと親友になるなんて一ミリも予想してなかった。」




こ「………なんか、手に届かない存在だったよね」




『そんなことないよ笑 皆となんら変わりはないし』




な「いやでも、バスケで1on1した時のミラクルシュートは俺一生忘れないからwwwww」




ジ「ほんまそれ。凄すぎて一周回ってきもって思ったわ。」




り「は?お前あなたちゃんに向かってきもいは死刑。」




る「そうですよ!!ジェルくんなんかがあなたちゃんにきもいとか百年早いんですよ!!!」




ジ「お前ら俺をなんやと思っとるんや」




さ「るぅりーぬっていつも辛辣よなあ…………好きやわ。」




『あははwwwwwww』



















皆はいつも私を笑顔にしてくれる。



どんな時でも、必ず。









もう私に未来が無くても、今こうやって純粋に笑うことができる。











……………好きだなあ…………。





















自分が改めて幸せだなあって実感したら、なんだか涙が出そうになった。



てか、もう涙目。







やばい。






ここで泣くのは私のキャラぶっ壊れるz(






いや、泣いたら皆に心配されるし…………。












でもそんな気持ちと反して溢れ出そうになる涙。





















こ「…………………………………………あなた。」























優しく私を呼びかける声。






全てを察しているような。






そんな表情で。













皆は楽しくお喋りを続けていてこちらには気付いていない。













ころんの優しさに甘えて、


ころんの手に引かれて、






そのまま二人で教室を出た。





































ころんに連れられてきたのは屋上。






誰もいなくて、静か……………ではないけれど。


グラウンドからワイワイした声が響いてくる。








でも、二人だけの世界って事は、確か。














『………………ありがとう。』










思ったよりも涙で声が震えた。






ころんは私の肌に涙が触れないよう、指で拭いながら









『なんのこと?』









って。










『…………分かってるくせに。』


















いつもはイキりたおしてくるのに、こういう時だけはいつもと違う。







そんな姿に私は惚れたんだ、きっと。













今思えば、気付いたら好きだった。




動機なんて覚えてない。





いや、動機なんて必要ない。







*好き*って思えれば良いんだ。













それ以上は何も望まないから……………………












だから、もう少しだけ












この時間が続いたらなって、思うんだ。
































空には綺麗な星が光り輝いていた。





































『ねえ、あなた─────────────。』