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第57話

片想いだけど、
*るぅとside*















『えっとお……………………』




『…………………………………。』












僕は今、どんな顔をしているだろうか。


自分でも分からないし、上から降ってきた声の主も分からないだろう。








僕が見えてるのは地面。そして、自分と相手の靴。












汚いな、なんて月並みの感想を持つ。


















ゆっくりと顔を上げると、眉毛をハの字に曲げてこちらを見る少年──もとい、ころちゃん。














『あの……………るぅとくん?』











どこか不安げで心配してるような感じが声色に混じっている。



でも、僕はまだ答えない。










自分の中で言う言葉がまとまってないから。













































『るぅとくん、あなたが好きなの?』













ゆあさんの言葉が脳内で何回もリピートして止まない。










































『………そうですね』











自傷気味に笑って答えた自分の言葉も、止まない。






































『ころちゃんは、このままで、いいんですか。』






考えに考え抜いた結果出てきたのがこの言葉。



自分でもビックリするほど声が低くてかすれていた。




一方のころちゃんはなんの事を言っているのか分かったのだろう。


今度はころちゃんが下を向く。












『僕は、嫌です。絶対、このままなんて。』













相当お人好しな人なのかも知れないな。僕って。







自分でも思う。




きっところちゃんじゃなきゃこんな事しない。

平気で奪おうとしてたと思う。







でも、お互い、ちゃんと好き同士だから。






二人は両想い。




僕は片想い、だから。








そんな二人を邪魔するほど僕は腐ってない。
















『今度、あなたちゃん以外は全員家を一日開けるそうです。美紀さんところちゃんのお母さんが知り合いだから、その日だけ預けるんだって。』





『………っえ?』















ころちゃんがパッと顔を上げる。


不安そうな顔をしていてもどこか嬉しそうで。



その表情に僕の胸が強く締められる。














『だから、その日にちゃんと話し合ってください。………あなたちゃんについても、ちゃんと。』














深い青の色をした瞳が僕を捉える。



決意したような、そんな目。







見つめられなくて、思わず目を逸らす。
















『ありがとう、るぅとくん。』

















ああ、そんな表情かおで笑われたら、余計に自分の気持ちに嘘つきたくなるじゃんか………。







向こうは気づいてないけど



でも、ちょっと意地悪だ。




















『…………好きな人には、幸せになってほしいですから。』





『うん……………って、え?』





『じゃあねころちゃん!!!!またねっ!!!!!!!!』
























ころちゃんの言葉を無視して走り出す。





これくらいするのは許して欲しい。



ごめんねころちゃん。

























どうしたら未練を無くせるかな。










どうしたら君を諦めきれるかな。











叶わない片想いなのにね。





















あーあ。





















片想いの僕だけど、



















…………あなたちゃんに会いたい、な。