冗談だとわかっていても、
私の体はピクリとも動かなくなってた。
腕についた手枷も、
わたしにとってはなんてことない
エースを助けるためだけに、
ここに来たのに。それは私の中の偽善だったと
そう言うの?
近くの海軍は私に攻撃を仕掛ける
でも今は傷心中だ。
そんな隙を狙うのもさすが海軍って感じ。
ネガティブになるな。
別に!エースのためにエースを助けるわけじゃない
私の罪滅ぼしだ。
助けた後に、沢山謝ろう
謝って許されなくても、今は
今は助けることだけを考えて動こう
小声で言った。
きっと聞こえてる。見聞色で。
私は飛んだ
急展開だと思う。
私はジャンプした。
エースを助けると決めたから
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!