第10話

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2019/05/06 06:18

家に着き自分の部屋に行くと 部屋は荒れ放題だった 。


『 そういえば 疲れて片付けしてなかったわ 』


バックをドサッと置き 部屋の片付けを始める 。


3日前のコンビニ弁当 、 企画で使った物のダンボール


『 そら お前俺の部屋入った ? 』

「 んぇ〜 ? あ 、 えいちゃんおかえり ! 部屋入ったよ 。 」

『 んぇ〜じゃねえよ 。 片付け大変なんだけど ? 」

「 まぁそんなカリカリすんなって ! 」

『 おい … 』


逃げ足だけは速い奴だ 。


多少イライラしてはいたものの いつもの事だ 。 と片付けを始める 。





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『 ん ? 』


片付けをしていると 何かを踏んでしまった 。

写真立てだった 。
そこに写っていたのは俺とあなた 。


高校の制服を着て 満面の笑みで写っていた 。
『 あの頃は 楽しかったな … 。 いつから俺らはこんな関係になったんだ 』
そんなことを考えても結局答えは出ず 、 ただ黙々と片付けを進める 。
それなのに ゴミの中 服の中から出てくるのは あなたとの思い出の品ばかり 。


好きでもない


彼氏彼女の関係でもない 。


ただ俺の勝手な事情で続けている 関係 。
このままの状態でいいのか 。


そんなことを言う勇気はもちろんなくて


ただズルズルと続けてきてもうすぐ4年になる 。


お互い 彼氏彼女を作ろうと思えば作れた 。 それなのに作らなかったのは何故か 。
どれだけ考えても何も出てくるはずはなく 中途半端で終えた部屋の片隅で俺は久々に眠った 。


続く 。

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