第202話

10年前の話
1,836
2020/09/11 12:00
《中嶋side》

目が覚めたとき、白い天井が見えて病院にいる事が
わかった

中間「目覚めた…?」

『淳太くん…うち…』

中間「熱中症。しばらく入院せんとあかんらしい」

『本番までに退院できますかね…』

中間「難しいかもな…」

『そう…ですか…』

悔しかった。大事な役をすることになったのに
自分の体調管理が悪かったせいで出れなくなるかも
しれないなんて…

『ほんまにすみません…みんなに迷惑かけて…』

中間「誰も迷惑とは思ってへん。あなたが
無事でなによりやわ。でも、ちゃんと水分取って
寝て休まんとな」

『はい…』

中間「…よし。あなたが目覚めたことやし、
みんなのとこ戻って伝えてくるわ」

『うちが目覚めるまでずっとここに…?』

中間「そうやで?」

『なんで…稽古の途中やのに…』

中間「なんでって…大事な妹みたいなもんやから
かな。俺にとってあなたは」

『妹…』

中間「彼女の方がよかった?笑」

『彼女じゃないんで大丈夫です…笑』

中間「じゃあ…俺の彼女なる?」

『うわっ。浮気やーって照史くん悲しみますよ笑』

中間「なんで浮気になんねん笑笑」

『えっ、違うんですか?』

中間「ちゃうわ!笑笑 まぁ、そんなボケれる
元気があって安心したわ」

『えへへっ…笑』

中間「じゃあ、また来るわ」

『ありがとうございます』

淳太くんのおかげで少し笑顔になれた

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