第3話

先生の初授業
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2019/12/07 09:08
入学式が終わり1週間が経とうとしていた。

入学式の後からは、ほぼオリエンテーションといった感じで授業はなかった。

そして今日から初授業だ、

そんな私たちの1時間目は女子が楽しみにしている社会だった。

さっそく、先生が教室に来ると同時にリーダー格の女子たちが先生の元へと集まる。

その中の1人・田村あかりは入学から1週間にしてもうこのクラスの中心的な人物だ。

それもそのはず。彼女はとても美人だ。

人気雑誌のモデルをしていてさらに家もお金持ちといった素晴らしい人だ。

あかり「先生彼女いるのー?」

先生「残念なことにいないよ。」

女子「えー!こんなにイケメンなのにー!」

と楽しそうに先生と会話をしている。

みさき「いいなー!私も先生と話したい!」

ひの「そうだね。仲良くなれるといいねー。」

とそんな会話をしているうちにチャイムが鳴りみな席に座り始める。

私達も前を向き、号令をし、授業が始まった。

相変わらず田村さんは先生にちょっかいをかけ続けている。

その都度先生は田村さんの相手もしつつ授業もしていた。

_先生の声はとても綺麗で聞いていて心地よかった。

みさきちゃんはと言うとメロメロになりながら授業を受けている。

その顔がつい面白くて笑ってしまった。

すると

先生「佐々木、何を笑っているんだ?」

そう先生に話しかけられた。

ひの「え?!あ、な、なんでもないです!」

先生「そうか。佐田、お前さっきからニヤニヤしすぎだぞ。集中しなさい。」

と優しい笑顔を見せてまた授業を再開させた。

みさき「え、も、やばい!ほんとに無理!カッコよすぎる〜!!」

この様子だと当分の授業は先生に指摘されるんだろうなど思いながらまた前を向いた。

にしても、この間ぶつかった時とは多違いの様子だ。

もっとこう、冷たい雰囲気というか、暗い雰囲気というか…。

ほんとに同一人物なのかと疑ってしまうほどだ。

これはあみちゃんに相談しようと思いながら

ノートにペンを走らせるのであった。

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