新しいクラスへと入る私。
ちなみに私は1年6組、あみちゃんは1年4組だ。
そこには同じ中学の友達がちらほらといた。
しかし、皆もう既に新しい友達をつくり話している。
ひの(も、もしかして私、出遅れてる?!)
そう思うと焦ってしまう。
だが、もともとすぐに友達ができるタイプではないためすぐに話しかけることが出来ない。
HRが終わったらすぐにあみの所へ行こうと決めた。
すると
?「初めまして!佐々木…さんだよね?」
と声をかけられた。
ひの「は、はい!佐々木ひのと言います!
えっと、あなたは…」
?「あ、私出席番号が後ろの佐田みさきです!
1年間よろしくね!」
ひの「よろしくお願いします!」
ひのにとっては嬉しいことだ。
まさか、話しかけてもらえると思ってもいなかったからだ。
高校友達第1号というやつだ。
みさき「ひのちゃん、良かったら今日の入学式一緒に体育館へ行かない?私このクラスに友達がまだいなくて…。」
ひの「私もだよ!もちろん一緒に行こう!」
みさきちゃんはとても可愛い笑顔で頷いてくれた。
嬉しい気持ちでいっぱいになり先程まで感じていた不安があっという間に消えていた。
そして無事に入学式も終わり、各クラス・各科目の先生達の自己紹介が始まった。
みさき「あ、あの先生!めっちゃイケメンじゃない?!」
ひのは指を刺された方向を見た。
そこにいたのは、眼鏡をかけて前髪をオールバックにしているかなりイケメンの先生がいた。
しかし、どこか見覚えがある…。
ひの「あっ!あの先生!」
みさき「え?ひのちゃんあの先生のこと知ってるの?!」
ひの「うん、朝ぶつかっちゃったんだ。でも、朝見た時と何か違う…。あ、前髪だ」
みさき「えー!いいなー!あんなイケメンと朝からぶつかれるなんて幸せ者だね〜。」
ひのは、イケメンかどうかはさておき、なんだかあの先生のことが気になっていた。
「では、社会科の先生の発表です。
___4組、6組担当の中島寛人先生です。」
みさき「きゃー!やったぁ!イケメンの先生が私たちの社会科担当だって!1年間絶対社会だけは休まないようにしよう!!」
ひの「みさきちゃんはイケメンが好きなんだね。でも、あれだけイケメンの先生なら確かに嬉しいかもね。」
とみさきと共に手を取り合って喜んでいた。
イケメンの社会科の先生、この時はまだその程度にしか思っていなかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!