それから、2年や1年がなんかパフォーマンス的なアレをやった後、最後の種目へと移る。
…400mリレー。
1位の組は、1000点貰えるという…前の種目での頑張りが無意味になるような点数。
…1発逆転の大チャンスって訳だ。
…そして。
…実況、何当たり前のこと言ってんだ。
誰でも分かるだろそんくらい。
紅組
第1走者…竈門炭治郎
第2走者…嘴平伊之助
第3走者…我妻善逸
アンカー…青桐あなた
柱組
第1走者…煉獄杏寿郎
第2走者…悲鳴嶼行冥
第3走者…宇髄天元
アンカー…不死川実弥
…ねぇ、何でこんなにもスケベ川と当たるの??
何か呪いでもかけられてんのかな。
****
…ついに始まった、400mリレー。
今は、炭治郎と煉獄先生が全速力で走ってる。
…あ、炭治郎、段々遠ざかってるよ?
まぁ煉獄先生だからな…速いもんな…炭治郎も速いのに、やっぱ柱の人達バケモンだな。
…お、第2走者へバトンが渡った。
え、悲鳴嶼先生速すぎだろ。
何でアンカーじゃないんだ、あんなに速いのに。
いやまぁ、伊之助もはえぇな。
あ、柱組はもうバトンが第3走者に…。
待って、善逸足速すぎじゃない!?
もう宇髄先生に追い付いてる!!
…って、もう私か。
そして、私達は同時にバトンを受け取った。
瞬間、思いっ切り土を蹴る。
ほら、ゴールテープは目の前だ。
私と不死川先生は、ほぼ真横にいる。
もう少し、もう少しだけでいいから。
あと少し速くっ……!
おはぎに負けるなんて嫌だっっ!!
****
2位…2位が、柱組…ということは。
……1位は…!!
私がそう言うと、スケベ川に頬をムギュってやられる。
そう言われ、頬から手が離れた。
****
来る、来るぞ…。
お願いします神様
柱組に勝っていますように
なんせ優勝賞品はマジの大金☆らしいぜ??
ほんと毎年狡いよなぁ柱組
私がそう叫ぶと、何か柱組の方から視線を感じた。
というか、私が叫んだら辺りが静まり返ったよ?
…私凄くn
こうして、体育際は幕を閉じた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。