第70話

救世主
不死川実弥
不死川実弥
攫いに来た、ねぇ。……殺されに来たの間違いじゃねぇのかァ
……見た所、もう1人の奴は来ていない。
こいつ1人で攫いに来たらしい。

腕の中には、ガタガタと身体を震えさせている青桐。

震え方が尋常じゃない。
……まぁ、前に攫われた時…酷い目に遭わされてたからなァ。


……そりゃ、怖ぇよな…。
童磨
童磨
転生したら、鬼じゃなくて人間だったんだけど……でも、逃れ者﹅﹅﹅が作ったこの薬を飲めばね…?
そう言ってそいつは、1つの小瓶を取り出して。

一気に、その中身を飲み干した。
童磨
童磨
ふふっ。懐かしい感覚だなぁ~♪︎
不死川実弥
不死川実弥
……チッ…んだそれェ……
爪は伸び、歯には牙が生え……

…大正時代、何度も何度も葬ってきた。
完全に目の前のそいつは、…“鬼”と化していた。
童磨
童磨
一時的なんだけどねぇ。それでも…ホラ。
童磨
童磨
血鬼術 凍て曇
瞬間、室内に異常な冷気が撒き散らかされる。

俺は咄嗟に青桐を抱き上げ、その場から離れた。
不死川実弥
不死川実弥
……血鬼術まで使えんのかよ…。異能…テメェ、上弦だなァ?
童磨
童磨
お、よく分かったね! そうだよ、俺は上弦の弐だよ~♪︎ ふふ、今の技よく避けられたね!
あなた

(…? 何の話…?)

不死川実弥
不死川実弥
(上弦の、“弐”……チッ、面倒だな)
クソッ、日輪刀さえあればッッ……
宇髄天元
宇髄天元
呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!! の、祭りの神・宇髄様がやってきてやったぜ!!
不死川実弥
不死川実弥
お前っ……
宇髄天元
宇髄天元
ほら、お前が欲しいのはコレだろぉ?
かつて俺が使っていた日輪刀を渡してくる宇髄。

…宇髄はと言うと、前と変わらねぇ…二刀流のでけぇ日輪刀を構えている。
あなた

え…? せ、せんせ……?

不死川実弥
不死川実弥
青桐は下がってろォ。今すぐにでもコイツぶった斬ってやっからよォ。
あなた

…は、はい……

不死川実弥
不死川実弥
……さぁてと。鬼なんなら、ぶっ殺しても良いのかァ?
宇髄天元
宇髄天元
さぁな。灰になって消えてくれんなら良いんじゃねぇの?
童磨
童磨
…鬼なのは“一時的”だからねぇ。灰になりはしないんだ、ごめんねぇ?
不死川実弥
不死川実弥
…じゃあ、ひっ捕らえて牢獄にでも入れるかァ。
宇髄天元
宇髄天元
おぅ、そうだな。
︎︎
不死川実弥
不死川実弥
風の呼吸──。
宇髄天元
宇髄天元
音の呼吸──。
童磨
童磨
血鬼術───。
****
あなた

……

何が、どうなっているのだろう。

室内はもうめちゃくちゃになっている。
……刀? と、変な力…氷…。
………意味がわからない…。
童磨
童磨
っ……!! 強いね…流石、柱だ……
不死川実弥
不死川実弥
風の呼吸 壱ノ型ァ……
不死川実弥
不死川実弥
塵旋風・削ぎ!!
童磨
童磨
!!
ベベンッ!!
宇髄天元
宇髄天元
……
不死川実弥
不死川実弥
……逃げられたァ…
不死川実弥
不死川実弥
……ハッ、そうだ青桐ッッ……!!
あなた

……

不死川実弥
不死川実弥
気絶してる…?
宇髄天元
宇髄天元
まぁ、色々あり過ぎたからなぁ。こうなるのも無理ねぇぜぇ?
不死川実弥
不死川実弥
…保健室運ぶかァ
宇髄天元
宇髄天元
そうだな、派手に姫様抱っこしてやれ!!
不死川実弥
不死川実弥
ハイハイ……
宇髄天元
宇髄天元
お前、なんか…躊躇なく抱き上げたな
不死川実弥
不死川実弥
……接吻しちまったんだ、もういちいち気にするこたァねぇだろ……
宇髄天元
宇髄天元
とは言いつつも顔赤いけどなぁ?
バキィッッ
宇髄天元
宇髄天元
いっだっっっ!!