第97話

アオギリ
不死川実弥
不死川実弥
……別に。怒ってねぇよ、なんも。
あなた

じゃぁ何で帰ったんですか。やっぱ怒ってたんですよねぇ。

不死川実弥
不死川実弥
………じゃあ、逆に。
すると実弥さんは、私に目線を合わせるように腰を屈めて。
不死川実弥
不死川実弥
……何で俺が不機嫌だったか、わかるかァ。
あなた

わからん

不死川実弥
不死川実弥
即答かよォ…
あ゙ぁ~…っと、頭を片手で掻きむしりながら溜め息を吐く実弥さん。
あなた

そんなに頭掻きむしってたらハゲになりますよ

不死川実弥
不死川実弥
殺すぞ
あなた

わーこわーい

不死川実弥
不死川実弥
……チッ…あのなァ。俺がお前の事好きになったのはッッ……お前がキメツ学園に入学してきた頃。
あなた

えっ

不死川実弥
不死川実弥
お前が……中一ん頃なんだよ。
片手で口元を覆い、横目で此方を見る実弥さん。

……顔が真っ赤だ。多分…私も、実弥さんも。
不死川実弥
不死川実弥
そんで……お前が俺の事好きになったのが高一なら…中三までずっと、お前…時透の事……って。
不死川実弥
不死川実弥
そう考えたら、腹立って……
あなた

……へ、へぇ…。

…私は、コホンッと1つ。咳払いをする。
あなた

……まず実弥さんッッ…貴方、2つ程勘違いしてます

不死川実弥
不死川実弥
あ…?
あなた

まず1つ。……私が実弥さんの事を意識し始めたのは……高一の時じゃありません。中一の時です

不死川実弥
不死川実弥
はっ……?
あなた

そしてもう1つ。
私は無一郎の事が好きだけれど、恋愛のそれとは全く違います。私は、中一まで誰かに恋をしたことがありません。

あなた

……だから、私の初恋は…実弥さんなんですよ

そこまで言い終えて。

後から、羞恥心が自分を襲ってきた。
あなた

というか、私だって不安だったんですよぉッッ!? カナエさんといつも仲良さそうに話してるから……

あなた

だからッッ……

顔を上げた瞬間、何かに背中を押され、前に倒れる。

…その何かとは、実弥さんの手で。


私は実弥さんに抱きしめられる状態となった。
不死川実弥
不死川実弥
……なァあなた。やっぱ俺、卒業式まで待てそうにねぇわァ……
あなた

えッッ…

不死川実弥
不死川実弥
……卒業式まで保留? …やなこった。
もう答えは見えてんのによォ。何で待たなきゃいけねぇんだァ。




















︎︎
不死川実弥
不死川実弥
──…好きだ、あなた。俺と付き合え。










︎︎
あなた

……ははっ…

自然と、涙と笑いが零れる。
不死川実弥
不死川実弥
お、おいッッ………何泣いて……
あなた

実弥さん。アオギリの花言葉…知ってますか。

不死川実弥
不死川実弥
…知るか、んなもん……
あなた

1つは、「秘めた意志」。
……そしてもう1つは……。





















︎︎
あなた

──「秘めた恋」。