待ち合わせ場所に着くと、もう既に私達以外揃っていた。
えーと、今回のメンバーは………
青桐、実弥、宇髄、無一郎、冨岡、
伊黒、甘露寺、しのぶ、カナエ、
雛鶴、まきを、須磨
という感じらしい。
なんだか、二人の間にとても深い溝があるような。
いや、これは絶対に気の所為じゃないわ。
先生、めっちゃ血走ってるし。
(てか久しぶりに血走ってる先生見た)
無一郎もなんか若干血走ってね? え?
怖い怖い。
すぐに片手で顔を覆う先生。
そう私が聞くと、先生は横目で此方を見ながら、
……あれ? おはぎって意外と可愛いとこあんだな、と。
無一郎の睨むような視線に気付かないまま、そんなことを考える私だった。
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いつもよりも低音な声の先生。
それだけ本気で言ってるということだろう。
まぁ、はぐれることなんて滅多にないと思うけど…
ドンッ
…と。
チャラそうなオトコがぶつかってきた。
あ、やば、コケる。
…そう思って目を瞑るが……。
……何処も、痛くはなかった。
先生が、転ばないように支えてくれたのか。
無一郎が、モブ共を睨みつける。
モブが喋った瞬間、無一郎が瞬きする間に五連撃入れた。
仕上げに、先生が蹴飛ばす。
……強すぎじゃない? この人達。
なんかもうモブの人が可哀想なんだが。
というか、教師が一般人に暴力振るっていいのか?
…………ま、いっか。
幼馴染と担任の闇が見えてしまった。
ハハ。まぁ…。
私も結構、闇深いけどな!!(自分で言うことじゃない)
…と、その時。
グンッッ
無一郎の腕が誰かに掴まれ、そちらに引き寄せられていた。
まさか、さっきのモブ…
そうして、無一郎は宇髄先生に連れ去られた。
……はい。ということは、今どういう状況なのか…。
皆さん、多分もう分かってますよねぇ?
夏祭りで二人とかちょっとやべぇ気がすんだけど…
……気の所為かなぁ?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。