私は今、しのぶの家へお泊まりに来ている。
メンバーは、しのぶ、カナエさん、カナヲ、そして私だ。
女子同士のお泊まりといえばそーーう!!
恋バナだっ!!!
人の色恋沙汰を聞くのって面白いよな。
自分のは話さないけど。
あからさまに顔を赤らめるカナヲ。
恋する乙女って可愛いねぇ。
女の私でも惚れちゃいそうだわ。
因みに、カナヲと炭治郎は付き合ってない。
…両片思いってやつだ。
ふふふ、可愛いなぁ。
生徒と教師かぁ、禁断の恋ってやつだねぇ。
…でもしのぶ、表情筋は言い過ぎなのでは?
…無一郎のことは、友達としての好きだ。
恋愛感情かと聞かれれば、何か違う気がする。
そう言って、カナエさんは部屋から出ていった。
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電話越しに聞こえる、胡蝶の声。
俺は、恋バナがどうのの話を半ば強引に胡蝶に聞かされていた。
プツッ
…そこで、通話は切れた。
まぁ、向こうからメッセージは来ないだろう、と。
そんな考えに至り、俺は布団に潜ったのだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。