学校に着くや否や、私は発狂していた。
……実は昨日、ものすごい大雨だったのだが。
そう。
昨日の帰り、相合い傘をするリア充を目撃してしまったのだ。
それも、1カップルでは留まらず、軽く5カップルはいた。
あぁやだやだ。
非リアの気持ち考えたことあんのか。
……などと考えていると、
──ガララッッッ!!
……いつもより激しく教室のドアが開いたかと思えば、中から出てきたのは。
何やら不機嫌な不死川先生。
……ふむ。
この名探偵・青桐様が不機嫌の原因を突き止めようではないか。
純粋な乙女に何てこと言うのかしら、この男。
……まぁ、私は心がお広いですから??
そんなことどうでもいいんですけどね!!
教室中から溜め息をつく音が聞こえる。
え、何で? 私何か変なことでも言った??
……あ、よくよく考えてみればそうだ。
…………コイツ。
……結局。
先生が不機嫌な理由は、全く分からなかった。
ーー令和コソコソ噂話ーー
不死川先生は、宇髄先生に自分の気持ちがバレて、ずっとイライラしてたらしいよ。
不機嫌の原因はコレ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!