………この間。
しのぶの家に泊まりに行った時、カナエさんに不死川先生の連絡先を教えてもらった。
何で教えてくれたのかはわからないけど。
メッセージとか送った方がいいのかなぁ?
…どうしたものか………。
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夏祭り、ねぇ。
…いや、普通に考えて教師と生徒が夏祭りとかおかしいだろう。
……そんなことで、グルグルと頭を悩ませていると、
ピコンッ
…という着信音が鳴った。
画面を覗くと、差出人は青桐。
LINEを開くと、
※〔〕→LINE
……意味のわからないメッセージを送ってきた。
…ちょっと待て。
俺は、これから青桐に一生煽られ続けるということになるのか?
連絡先交換したんだから…そう、だよな…。
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ピコンッ
と、着信音が鳴る。
お、返信か? と思い、スマホを覗き込むと、
と、よくわからない返信が来ていた。
そう返信すると、
と、返ってきた。
負けじと私も返信し、気付けば1日が終わりそうになっている。
送信ボタンを押して暫く経つと、
…誰のせいだと思ってるんだ、この人。
とりあえず適当に返して、私は布団へ潜った。
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ピコンッ
…無意識に、LINEを開く。
青桐からのメッセージを確認し、文字を打つ。
そう返信して、俺も布団へ潜った。
そんなことを考えながら眠りにつく2人であった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!