私達2人は、外で待ち合わせをしていた。
私はころちゃんに抱きついた。
ころちゃんの熱が下がり、私はすごく嬉しかった。
ころちゃんと買い物に行くのをどれほど楽しみにしてたか!
ころちゃんがいたずらっぽく笑った。
すると、ころちゃんが顎クイしてきた。
ころちゃんが熱を出した時、ある『約束』をしたのだ。
それは、『私からころちゃんにキスをする』というものだ。
キスをするときはいつもころちゃんからだから、いざするってなると恥ずかしい……
それに、前置きされてキスするのってなんかやりにくいな。
ころちゃんが冷たい声で言った。
そして、私に背を向けて歩いて行った。
バタッ!
豪快に転んでしまった。
ころちゃんはもう角を曲がって行ってしまっていた。
私の目からは涙が出てきた。
どうしよう……ころちゃんを怒らせちゃった……
膝からは血が出ている。
膝も痛いけど、それよりも胸が痛い。
後ろから声がした。
振り向いてみると、そこには莉犬くんとるぅとくんがいた。
るぅとくんが優しく背中をさすってくれた。
莉犬くんは、私の怪我の処置をしてくれた。
私は、今までのことを2人に話した。
すると、後ろから誰かに抱きつかれた。
それが誰だか、すぐ分かった。
ころちゃんだ。
ころちゃんが、悲しい顔で謝ってきた。
私はころちゃんにキスをした。
ころちゃんは、驚いた顔をした。
ころちゃんが私にキスをしてきた。
ころちゃんがニコッと笑った。
きゅんっ
私はころちゃんに思いっきり抱きついた。
ころちゃんと仲直りできた。
最高の日になった。
おしまい
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。