side 勝利
『 あなた〜? 』
みんな先に行っちゃったよって、
言おうとしたけど
その言葉は引っ込んでしまった
あまりにもあなたがキラキラした目で誰かを見てるから
あなた 「 勝利、私 一目惚れしちゃった 、かも 」
『 は、はぁぁぁぁぁ!?!?!? 』
あなた 「 ちょ、うるさい! 」
『 あ、ごめん 』
聞いてない聞いてない!!!!!
『 入学初日に一目惚れするとか聞いてない!! 』
あなた 「 初日以外でいつするんだよ 」
『 俺だってしてもらってないのに!? 』
あなた 「 産まれたての赤ちゃんが恋とか早すぎな 」
俺が言うことにあなたが冷静に突っ込んでいく
いつもは俺がツッコミなのに
あなた 「 てか見てみて!あの人の笑顔やばくない!? 」
そう言われてあなたの指の先を見る。
俺より身長がちょっと小さくて、髪の毛茶色っぽくて、動物‥‥ 犬?よりは鼻の下伸びてるからカピバラみたいな人。
これは勝ったわ
あなた 「 しょーり今勝ったわとか思ったでしょ 」
『 なんでわかった!? 』
あなた 「 何年一緒にいると思ってんの。なんでもわかるっての 」
あなた 「 でもなんでそんなに必死なの?笑 」
『 あなたが恋って信じられなくて、笑 』
"なんでも" わかるのか 笑
でもさ、
気づいてないじゃん?
俺の気持ち w
N E X T ↱
隣 の 席 と 前 の 席 よ り 、 ?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。