私が無名街出身だってことはまぁみんな知ってるよね?
…知らなかった人ごめんなさい。
まぁこれを機に知っていただければ!
てことで、ここからは私が無名街に来た頃であり、まだシオンがRUDE BOYSだった頃のお話。
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はぁ、ここどこだろ。
すごい薄暗くてところどころ火がついてる。
いつもだったら絶対走って逃げるのに今はなんだか走れる気がしない。
…また1人になっちゃった。
身内なんてもう誰もいない。
私ここで死ぬのかな…
あぁ、もう歩けないや。
立ってられなくなってしゃがみ込んだ。
??「おい」
あれ、今私声かけられた?
見ると金髪の男の人。
こんなところに人いるんだ…
あ、もしかしたら助かるかも、…?
??「お前ちっさいなぁ…カゾクは?」
カゾク?
親ってこと?
そんなのいない。
私は首を横に振った。
??「んじゃ名前は」
それもない。
もう一度首を横に振った。
??「…そっか。もう疲れただろ、寝てろ」
そう言われておぶられた。
そこで私の記憶は途切れた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。