第34話

_____ポッター1家_____
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2020/09/11 11:36
ーーーーダーズリー氏は、穴あけドリルを製造しているグラニングス社の社長だ。
ずんぐりと肉付きの良い体型のせいで、首がほとんど無い。
その代わり巨大な口ひげが目立っていた。


奥さんの方は痩せていて金髪で、なんと首の長さが普通の人の2倍ほどある。
垣根越しにご近所の様子を詮索するのが趣味だったので、
鶴のような首は実に便利だった。


ダーズリー夫妻にはダドリーという男の子がいた。
どこを探したってこんな出来のいい子はいやしない
というのが2人の親バカの意見だった。





そんな絵に描いたような満ち足りたダーズリー家にも、たった一つ秘密があった。
怖いのは、誰かにその秘密を鍵つけられることだった。


_____あのポッター家のことが誰かに知られてしまったら一巻の終わりだ。


ポッター夫人はダーズリー夫人の実の妹だが、2人はここ数年1度も会っていなかった。
それどころか、ダーズリー夫人は妹など居ないというふりをしていた。
なにしろ、妹もそのろくでなしの夫も、ダーズリーの家風とはまるっきり正反対だったからだ。


_____ポッター1家が不意にこの辺りに現れたら、ご近所の人がなんと言うか。
_____考えただけでも身の毛がよだつ。


ポッター家にも小さな男の子が居ることを、ダーズリー夫妻は知っていたが、
ただの1度も会ったことが無い。


_____そんな子とうちのダドリーがかかわり合いになるなんて………


それもポッター1家を遠ざけている理由の一つだった。

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