第34話

すれ違う気持ち
1,757
2021/04/25 13:51
あなたside
(なまえ)
あなた
…………はぁ
私は、青空を見上げてため息をついた。
レイ
レイ
あなた。
(なまえ)
あなた
!!
急に肩に手を置かれて、おどろく。
(なまえ)
あなた
レイ……
振り向くと、何か決心したような表情かおのレイ。
レイ
レイ
俺から話がある。
(なまえ)
あなた
話……?
思わず聞き返した。
レイ
レイ
そうだ、話……
レイ
レイ
長話になるが、いいか?
(なまえ)
あなた
いいよ。
私はうなづいた。




レイの顔の右側が、日が暮れた空のオレンジ色に染まっていて、綺麗きれいだなと思った。






レイside
レイ
レイ
まず、文化祭の日、俺はクラスLINEにお前の写真が出ていることに…
(なまえ)
あなた
ことに……?
レイ
レイ
すげぇ嫉妬しっとした……
(なまえ)
あなた
………!!//
レイ
レイ
それから、「嫌い」って言った理由も、あなたが嫌いだから言ったって訳じゃ無い。
自分が言ったことが、少し不安になったため、俺の声は小さくなった。


不安になったのは、あなたにちゃんと伝わるのか、分からなかったからだ。
(なまえ)
あなた
じゃあ…何でなの?
予想通り、聞かれた。
レイ
レイ
俺は、あなたと目が合うのが嫌いなんだ。
(なまえ)
あなた
目が合う………?
レイ
レイ
目が合うと、俺がお前を
もっと好きになるからだ…
(なまえ)
あなた
……矛盾むじゅんしてるよ?
あなたの冷淡れいたんな声に、少し驚いたが、
俺はゴクリとツバを飲み込んで、言った。
レイ
レイ
あなたを、このまま好きでいたら…
レイ
レイ
俺の気持ちがつのり過ぎたら………
レイ
レイ
俺は…あなたをこわすかもしれない。
レイ
レイ
そう思ったから。
(なまえ)
あなた
…………
怖くて、あなたの顔が見れなかった。

あなたは、何も言わなかった。
レイ
レイ
俺は……
レイ
レイ
あなたが好きだ。
(なまえ)
あなた
…………
レイ
レイ
でも……
声が震えた。
レイ
レイ
俺は、お前の思う様な人間やつじゃない。
レイ
レイ
あなたを好きな気持ちは、真実ほんとうだけど、俺の「好きだ」って気持ちは、あなたを「こわしたい」と思うことすらある……
レイ
レイ
だから……これ以上は、駄目ムリだ。
レイ
レイ
俺は、お前にり合う人間でもなければ、俺なんかが、お前を好きになってはいけなかっ……
(なまえ)
あなた
レイは、そんなこと思ってたの?
顔を上げると、あなたは、目になみだを浮かべていた。


衝撃しょうげきを受けた俺は、あなたににらまれるしかなかった。
(なまえ)
あなた
私とは釣り合わないとか、
(なまえ)
あなた
私を壊しそうで怖いとか、
(なまえ)
あなた
好きになっちゃ駄目だとか……
(なまえ)
あなた
……意味が分からないよ。
(なまえ)
あなた
ねぇ……ひどいよ…
レイ
レイ
……………
(なまえ)
あなた
私は、釣り合わないなんて、そんなこと1ミリも気にしてないのに……
(なまえ)
あなた
私は、壊してくれたって
かまわないのに…
(なまえ)
あなた
好きになっちゃいけないなんて、
おかしいよ?
(なまえ)
あなた
レイが、私を思って「嫌いだ」って言ってくれたっていうのは、分かったよ。
(なまえ)
あなた
でも……
(なまえ)
あなた
…お願い……
(なまえ)
あなた
そんなこと、もう…
二度と言わないでほしい……
(なまえ)
あなた
そんな理由で……私の
“片想い“にしないでほしい…
そこまで言われてから、俺は気づいた。


全部、結局俺の勘違かんちがいと自分勝手だったということ。

俺が、しっかり話せば良かったこと。

俺が、非常に言葉足らずだったこと。

あなたは、結局許してくれるほど、優しいこと。

あなたは、どんなに俺が悪くても、俺のことを悪く言わないこと。
きりが晴れたように、頭がすっきりした。
レイ
レイ
………………
レイ
レイ
ごめん。
レイ
レイ
俺は、あなたのことが好きだ。
レイ
レイ
大好きだよ。
(なまえ)
あなた
…………
レイ
レイ
今回は、本当に俺が悪い。
レイ
レイ
だから…なぐってくれ。
レイ
レイ
これは、ケジメだ。
俺が言うと、あなたは、少し笑って……
(なまえ)
あなた
痛いかもしれないから、目つぶって?
レイ
レイ
分かった…
決心し、目をつぶる……





しかし…








バンッ💥






という、衝撃しょうげきはなく






そのかわり、ほおには……












チュッ


レイ
レイ
っ……//
目を開け、あなたを見ると、あなたは、イタズラっぽく笑って言った。


(なまえ)
あなた
ケジメ、これでいいかな……?
レイ
レイ
………バーカ、優しすぎ//
頬に、あなたのくちびるが触れた温度ねつが残って、
くすぐったかった。
つづく…

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