海人side
廉の顔がグッと近付いてきて
同時にさっきの出来事が蘇る
もう分かんないよ…
なんで、
なんでキスしたの…?
まだ付き合ってないのに
手も繋いだことないのに
いきなりキスだなんて
頭が追いつかないよ…
廉が俺の手を取って
外に連れて来てくれた
廉の手のひらが頭の上に乗った
優しく撫でてくれている
そっか、
俺…嬉しかったのかな…
岸くんとのキスが、嬉しかったんだ…
…キス、したってことは
もしかして…岸くんも俺のことを…?
いやいや、まさか!//
で…でも…聞いてみるくらいの価値はあるかも…
『俺のこと好き?』なんて、
『俺、岸くんのこと好き』って言ってるのと同じで
聞いたらもれなく俺が岸くんを好きなのもバレちゃうってこと
やばい、岸くんが俺のこと好きかもって意識したら
すっごい緊張してきたんだけど…///
next…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。