暫く悩んだ後、「他に打てる手と言えば…」と私がポニーテールに纏めた髪の一束を摘むと、
千冬に見せながら笑って提案してみる。
千冬にずずいと上半身を倒してまで、食い気味に反対されたので、
私はすぐさま指先に絡めた髪を離した。
私服も大半は男物で揃えてあるし、
香水も " 真兄 " から貰った男寄りの中性ものを使ってるし、
勿論晒も制服以外を着る時は基本巻いてるし、
アクセサリーもメンズものばかり。
部屋のインテリアさえ女の子っぽいものは数えるぐらいで、
スカートは制服しか持ってない。
(服も匂いも、言葉遣いも、歩き方も、全部男っぽくなるように気をつけてきたんだけどなぁ。)
まだ足りない。
この問題を打開するには、
昔の頃の様に髪を短く切ってしまい、
ワックスなどで軽く髪型を男っぽくセットするのが1番手っ取り早い。
けど、髪は千冬に反対されたから切れない。
さて、どうしようか。
(千冬にそこまで反対されたらなぁ…切れないなぁ。)
理由を聞こうと千冬の顔を見た時、千冬がぽつりと私に問う。
千冬の表情が落ち込んだ子犬の様に眉が下がった。
視線を落とし、項垂れた様子の千冬に私はプッと笑いだしてしまう。
千冬の顔に微かに照れの表情が含まれたのを見て、また私の口角が自然と上がる。
(千冬は本当に場地が大好きだなぁ。わかりやす。)
隣の千冬の両目へとしっかり視線を合わせると、千冬も「どうしたんすか?」と私の言葉を待った。
暫く何拍か間が空いた後、
私は微笑んで千冬に聞いてみた。
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【作者's 小話🗣💬】
今日 8月30日は黒川イザナくんのお誕生日ですねっ🎂✨
お誕生日おめでとう!
東京リベンジャーズの中でも、
特にイザナくんにスポットを当てた『関東事変』編が作者は一番好きです🥲
((とは言っても、作者はどのお話も大好き))
天竺の赤い特服も、それをサラリと着こなすスタイル抜群な所も、喧嘩が強いところも本当に凄い。。。
後、お顔が素晴らしく整ってらっしゃる🌷✨
貴方が、今傍にある温かさに気づけますように。
一人じゃないよ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。