第39話

Me ⇄ 1st corps❷
918
2021/08/30 18:32
松野 千冬
若干女っぽく見えるなって。
あなた
まじ?
松野 千冬
まじっス。
あなた
えぇ。どうしよ、それは普通に困るんだけど。



暫く悩んだ後、「他に打てる手と言えば…」と私がポニーテールに纏めた髪の一束を摘むと、

千冬に見せながら笑って提案してみる。


あなた
思い切ってコレ切っちゃうか!
松野 千冬
それは絶対ぇ無しで!!!!!
あなた
お、おぉ……すっごいハッキリ反対してくんね。



千冬にずずいと上半身を倒してまで、食い気味に反対されたので、

私はすぐさま指先に絡めた髪を離した。


あなた
それ無しってなると…うーん…、、、打てる手は出し尽くしたしなぁ。


私服も大半は男物で揃えてあるし、

香水も " 真兄 " から貰った男寄りの中性ものを使ってるし、

勿論サラシも制服以外を着る時は基本巻いてるし、

アクセサリーもメンズものばかり。


部屋のインテリアさえ女の子っぽいものは数えるぐらいで、

スカートは制服しか持ってない。




(服も匂いも、言葉遣いも、歩き方も、全部男っぽくなるように気をつけてきたんだけどなぁ。)




まだ足りない。




この問題を打開するには、

昔の頃の様に髪を短く切ってしまい、

ワックスなどで軽く髪型を男っぽくセットするのが1番手っ取り早い。




けど、髪は千冬に反対されたから切れない。



さて、どうしようか。



あなた
千冬ぅ、髪切んのだめ?
松野 千冬
駄目っす!!!
あなた
そっかぁ。



(千冬にそこまで反対されたらなぁ…切れないなぁ。)


理由を聞こうと千冬の顔を見た時、千冬がぽつりと私に問う。


松野 千冬
………あの、もう東卍みんなに言ったら駄目なんすか?
あなた
うん?
松野 千冬
フワさんが…ってこと。
あなた
んー、まぁ、別に隠し通さねばって感じでは無いんだけどね。
でも、今はちょーっと都合悪ぃんだよなぁ。
松野 千冬
そー…なんすか。
あなた
うん。



千冬の表情が落ち込んだ子犬の様に眉が下がった。

視線を落とし、項垂れた様子の千冬に私はプッと笑いだしてしまう。


松野 千冬
…何が可笑しいんすか。
あなた
あはは、ごめんごめん。
千冬がさ、すっごい感情表に出してるからさ。
松野 千冬
え!俺がっ?!
あなた
うん。そーいうとこ、場地になんか似てる。



千冬の顔に微かに照れの表情が含まれたのを見て、また私の口角が自然と上がる。



(千冬は本当に場地が大好きだなぁ。わかりやす。)




隣の千冬の両目へとしっかり視線を合わせると、千冬も「どうしたんすか?」と私の言葉を待った。








暫く何拍か間が空いた後、


私は微笑んで千冬に聞いてみた。







あなた
千冬はさ、
松野 千冬
はい。
あなた
俺の、皆に知って欲し?












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【作者's 小話🗣💬】




今日 8月30日は黒川イザナくんのお誕生日ですねっ🎂✨


お誕生日おめでとう!


東京リベンジャーズの中でも、
特にイザナくんにスポットを当てた『関東事変』編が作者は一番好きです🥲

((とは言っても、作者はどのお話も大好き))


天竺の赤い特服も、それをサラリと着こなすスタイル抜群な所も、喧嘩が強いところも本当に凄い。。。

後、お顔が素晴らしく整ってらっしゃる🌷✨






貴方が、今傍にある温かさに気づけますように。

一人じゃないよ。









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