怪盗K「思い出していただけました?」
二「はい
まさか本当に貴女が怪盗だったなんて…」
まさか、僕の考えが当たってるとは思わなかったけど…
怪盗K「ふふっ
私からしたら小太郎様の方が怪盗らしいですよ
だって
目が合っただけで私の心を奪ったのですから」
二「……ッッ」
テラスで見た時と同じ優しい笑顔を向けられる
僕と同じ……
お互いが一目見ただけで、好きになるなんて
そんな奇跡が起きていいの?
怪盗K「小太郎様
私と一緒に来ていただけますね?」
跪いたまま顔を覗き込まれる
顔を近づけられて
二人の影が交差する
僕が断るとは思ってないんだろうな
きっと駆け引きはもう始まってるんだ
貴女がまた僕を欲しいって思ってくれるように
貴女の心をもう一度盗むために
この一回きりのチャンスを逃したくない…
逃したら二度と会えないだろうから
二「はい
僕を拐ってください
僕の
王子様」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。