第2話

入学式前日
638
2020/09/20 14:04
あなた視点
カコカコカコ………
私はヴィラン、私は弔の命令で雄英に監視役として送り込まれることになった。
明日は雄英高校の入学式がある。私は自分の部屋のベットの上で、雄英や、大嫌いなヒーロー達について調べていた。雄英は沢山のプロヒーローがいる。油断はできない。
ウバステ
ウバステ
雄英高校、プロヒーロー、…オールマイト、……平和の象徴…ね。
私は沢山のヒーローの新聞記事を読む。
本当にマスコミは残酷を綺麗な言葉で飾るのが好きだ。
その時だ。
ギィ……
ドアが開き、あの人が入ってきた。私の理解者…。
弔
ウバステ、入るぞ。
ウバステ
ウバステ
ノックくらいしてくれない?あと、2人の時は本名でいい。
…にしても珍しい。あんたがわざわざ私の部屋ここに来るなんて。
弔は私の言葉を無視して、壁にかけてあった雄英の制服をみた。
弔
おい、俺の視界にその制服を置くんじゃねえ。
ウバステ
ウバステ
あんたが勝手に視界に入れただけでしょう。
ウバステ
ウバステ
…ま、私も雄英その制服は嫌いだけど。
弔
なら次からタンスにでも入れとけ。
ウバステ
ウバステ
そうするわ。
私は肩をくすめた。
ウバステ
ウバステ
で、なんの用?
弔
雄英の監視の件だ。
ウバステ
ウバステ
ああ、安心しなさい。私はあいつらの言葉に耳を貸す気はない。
ウバステ
ウバステ
むしろ、あんなところ息苦しすぎて嫌になるわ。
弔
そーかよ。
弔
……アジトに顔を出せるのか?
ウバステ
ウバステ
さあ?どうかしら…。
弔
…週に一回は黒霧に連絡しろ。
ウバステ
ウバステ
わかったわ。
ウバステ
ウバステ
黒霧よりもあんたの方がいいかもね。
弔
どういうことだ。
ウバステ
ウバステ
想像に任せる。
弔
……。
夜が深くなる。
ウバステ
ウバステ
もう寝るわ。明日は任務の日だから。
弔
そうか。
弔
…あなた、一つ釘を刺す。
弔
俺を裏切るな。
弔は部屋から出ていった。
しばらく沈黙が続く。
ウバステ
ウバステ
……………。
ウバステ
ウバステ
…ねえモウティヴ、聞いた?「俺を裏切るな」ってさ。
ウバステ
ウバステ
弔にしては馬鹿らしかったわね。
ウバステ
ウバステ
私を理解してくれるのは… 弔と、先生…。
ウバステ
ウバステ
そして、あなただけ。
私はインコのモウティヴに静かに言った。

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