第29話

病院
333
2021/01/07 03:37
あなた視点
暗い…熱い…苦しい……体が動かなくて…押しつぶされそうだ…。
「誰…か………助け……て…」
私は掠れた声で必死に叫んでいた…。
「誰だい?…そこにいるのか…。」
声が聞こえる…男声だ。
「助けて…助けて……。」
「どこだ?どこにいるんだ?」
男声はどんどん近くなる。
「助けて…オールマイト……。」
「ここかな?」
ガタンッ
視界に光がさす……。
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あなた
あなた
うう…。
目を覚ますと真っ白な天井。
あなた
あなた
 …懐かしいな…。
私は起き上がる。どうやらここは病院らしい。私は病院のベットで寝ていたのだ。
緑谷
緑谷
綺想さん、起きたんだ。
あなた
あなた
緑谷君。
病室には、緑谷、轟、飯田がいた。
あなた
あなた
あっ、ステインは?
轟
…死んだ。
飯田
飯田
折れた肋骨が、肺に刺さっていたらしいんだ。
あなた
あなた
そっ。
緑谷
緑谷
…そういえば、もうすぐ期末テストだね。
あなた
あなた
そうだね。
轟
ペーパーテストと実戦があるな。
あなた
あなた
実戦は余裕よ。ロボットだもの。
飯田
飯田
綺想君なら本当に余裕そうだな。
こいつらとこんな会話をしたのは初めてだ。
緑谷
緑谷
あっ、綺想さん。体大丈夫?
あなた
あなた
平気よ。
緑谷
緑谷
驚いたよ。全身麻痺になっているって…。
かなりおしゃべりな奴がいたものだ。
あなた
あなた
事故で全身麻痺したのよ。今は私の個性で動けるわ。
轟
そうなのか…。大変だったな。
同情…しているのかな?
そんな会話をしながら、私は退院を待った。

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